「なんで…、なんで双子なんだよ、こんな奴と!!」
「私だって嫌だよ。別に縁切っていいから『これ』、やめてくんない？」
「ここまでしないと俺の気が済まない!!なんで…！気持ち悪いんだよ、お前!!」
「話の内容が途切れ途切れ過ぎてなんのこと言ってんだかよくわかんない。てゆーかそろそろやめないとDVで訴えるよ？」
「どんだけ殴ったって効かないお前が訴えたって勝てるわけないだろ!?」




これを見て勘違いしないでほしい。
私は弟に殴られて効かない訳じゃない。
殴られすぎて、慣れただけ。
それと、私はわかってる。というより、信じてる。
これは、レンなりの愛の形であることを。




「ねえ、レン？」
「なんだよ！そんな気持ち悪い声で話しかけんな!!」
「私ね、レンに殴られて痛くない訳じゃないのよ？」
「じゃあ、なんで、」
「レンの為なの、これが」
「…病院行くぞ」



ほら、レンはこんなに優しい。
そんな簡単に変わるはずないもんね？
前までのあの自他共に認めるシスコンが。












『鏡音、お前朝から俺にいやがらせか？』
「は？何がぁ？（♪）」
『おぉ、新しい表現の仕方だな、その隠れ音符。わかってんだろ？シスコン』
「あぁ、朝からリンにくっつける俺が羨ましいんだな？お前リンに惚れてんだもんな。リンはやらんが」
『なっ！ば…、おまっ！…///』
「あの～…私ずっとここにいるんだけど…///」
『あ、か、かか鏡音…さん…///』
「なにいい雰囲気になってんだよ。リンはやらねぇよ？」
「っ…レン！」
『この薄情者！俺に好きな人が出来たら応援するって言ったのはどこのどいつだ！』
「お前は俺をシスコンだと言ったろ？お前は認めたんだよ、俺らの仲を！だから、それとこれとは話が別だぁ!!」
「きゃっ！ちょっと、レン!!抱きつかないで！」
「お前に姉はやれんわー!!」
『へーへー。一生やってろ』
「それは無理！」
「…リンたん全否定…」













こんなだったんだから。
私の話じゃ信じられないんなら、ビデオあるけどどう？


え、いいの？そう…。


DVになった理由？
う～ん、直接本人に聞いたことないし、聞こうと思ってももういないしなぁ…。


え？あ、こっちの話。
多分なんだけどね、見ちゃったんだ、私。
















「レーン！」
「おっす、ミク。お待たせ」
「もー、寝ぐせすごいー」
「うっせ。もとからだ」
















これね、私友達と一緒に見たんだ。
いつも、友達と出かけるって言ったら
「一人で友達に会いに行くの！？駄目！リン絶対ストーカーでるから!俺も行く!!」
って言ってついてくんのに、その日は
「ん。いってらっしゃい」
だけだったからおかしいなって思ったら、こうだんたんだぁ。


ん？さっきから私ばっかり喋っててレンが出てこない？
ああ、レンねぇ…。
居ない理由は後からわかるから。
最後にこれみてくれる？





















「レン。なんで私を殴るの？」
「お前と双子やってんのが嫌になったから」
「前はシスコンって呼ばれるほどだったのに？」
「人生の汚点だな」
「そう…」
「…リン。さっきから後ろで赤く光ってるものはなんだ？」
「ああ、コレはね、レンにプレゼント作ってたの」
「嫌に不気味に光るその包丁が？」
「これじゃないよ♪レンに渡したいものはね、この







ミドリイロノブレスレッド」
「…ありがとう。でも俺は受け取れない」
「なんで？」
「だって、それって、○○の、つ」
「なにか言った？」
「り、りり、リン。包丁、下ろせ」
「わかった」
「…い、嫌に素直だな。まあいい。包丁を渡せ」
「はい」
「…やっぱり、そういうことだったんだな」
「さっすがレン。やっぱりシスコンって言われるだけあるね♪」
「いいから、そのナイフも毒薬の瓶も下ろせ。…それだけじゃないよな？」
「そうだよ。本当、サスガレン」
「褒めたのか？」
「どうとってもいいけど？でも、レン。貴方がどれだけ私に武器を下ろせと言ったところでキリがないことはわかってるんでしょう？」
「ああ。わかってるだけに怖くて仕方ない」
「じゃあ、コワクナクシテアゲル♪」
「お前、銃なんて、…うわぁぁあああああああああああああ!!!!!!!!!」

















わかった？
でも知っちゃった以上、






アナタモニガサナイ。