あぁ きっとそうだ 確かめる指先が
触れた風になびいている その不確かさに
怯えていた 閉じかけの感情に見飽きて
またここから誰かが離れてしまうのを
伸びかけの黒い髪と影を重ねていた
目映いばかりの街を見下ろしていた
輝く祈りの先に誰が待っているのか
そんな考えさえも陳腐なのだろうか
光の速度で繰り返す痛みを抱えて
溶けかけの一本のろうそくに募らせる
過ぎていく夕立への晴れない思いが
いつしか慣れた朝霧を掻き分けている
凛とした瑠璃色の夜明け前の空
心の鎖が少し解けていくのを感じていた
恍惚とした歪な答えを抱いて
君が待つあの淡い夢の中で横たえていよう
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