旋と水彩

消え去ったあの日の景色に君を描いた
僕は夢を見た

空は青かった なんて懐かしいような
純粋を抱いて生きたいと思っていた
今や 思い出したって それは変わってしまっていたんだって
気づき始めていたんだ

夜に眠るって 誰が始めたんだっけ
答えを知らないうちに大人になっていた
僕も君もそうなんだ きっと 夢を見ることも
同じだと思ったんだ

運命は時に残酷だ 人は傷を持っているんだ
透けるように根を張って内側から蝕んでいた
声を枯らしてしまいたい衝動に流されたいはずなのに
頭の中揺れていた

夕空に木霊す風の奏に 忘れた思いが呼び起こされたの
描いた景色の切れ端には 君がいたんだ
風は吹き荒むまま

俯いた理由もまだわからなかった僕は
忙しく移る感情に惑わされていた
愉快も 怒りも 憂いも 涙の訳も
一つだけならいいのにな

夕映えに染まる風景も 僕を苛んだ葛藤も
水のように澄み切ったノスタルジーに変わっていた
いつか消えてしまう日が来るなら君は
僕のことを忘れてほしいな

夜の下、月明かりの街並みに 忘れた思いが寄せては返して
確かに響き渡る鼓動は 僕を置き去りにしてしまった
傷ついた心に花一つだけ 誰にも見えない世界の狭間で
涙を滲ませ歌を唄おう 
それでもいいから 僕ら 溶けてしまわないように

失ったことに気づけなかったんだって
思い出せなくなって
誰もがそれをかかえているのさ
君は思い出になった わかっていたんだ
あの日の風の奏は どこで鳴り響くだろう

伝えたい言葉はまだ出てこない 視界に広がる水彩の中で
描くは色褪せない景色だ
それでもいいのさ 僕らはいつか
夢から
消えて行くんだ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

旋と水彩

旋と水彩の歌詞になります!

閲覧数:109

投稿日:2020/04/29 18:44:11

文字数:714文字

カテゴリ:歌詞

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