美しい 勇ましい
大衆に愛でられた
水を受け背を伸ばし凛と咲き誇る一輪の花よ

おお! 貴方は美しい
誰かのため 皆のため
愛を振りまく

誰のものでもない
僕がそう
悠久の刻の中で恋(こ)がれ続けた
貴方は誰のものでもない

でも なればこそ
僕は知っている
美しい花の根は そう
立つために必要な土のものであると

嗚呼
素晴らしい 慎ましい
手に入れるのは叶わぬ
愛に生き天仰ぎ天使すら思わせる一輪の花よ

嗚呼
貴方は知らない
僕が身を滅ぼしかねないほどに
焦がれ 望み 貴方を想っていることを

美しい花を独占することは
即ち
愛に飢えた獣だと

僕は違う
だけどこの心は獣さながらに貴方を求める

嗚呼
貴方は知らない
美しすぎて傍らに誰もいられないことを
だけど僕はその傍らにいたいと思うことを

手を伸ばす
貴方へと 眩しい貴方へと
寂しさに咽び泣く貴方へと
せめても貴方を引き立てる草になれるようにと

おお! 貴方は輝かしい
「誰か」求め
かくも孤独に生きるのだから

この声が聞こえるか
貴方のために吼える我が声が
貴方に寄り添い慰むのが
土だけと言うなら
土しかおらぬのなら
僕はその土に根を生やして貴方と生きよう

嗚呼
高嶺の花よ
我にどうか貴方と生きる術を

嗚呼

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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おお麗しき我が姫君よ

“手を伸ばしても、声を枯らしても、貴方には届かないのです”

美しい人を讃える歌です。
ちょうど大地讃頌という合唱曲を聴いた後だったので合唱風味。

閲覧数:155

投稿日:2010/12/01 23:42:04

文字数:547文字

カテゴリ:歌詞

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