【Ａ】
昔々の飢饉の時代
山にやられた祖母の家
一つの影は静かに向かう
赤い頭巾の女の子

【Ｂ】
真っ赤なワインに萎びた干し肉
小さな籠に詰まってる
「早く行ってあげなくちゃ」
少女の足は早くなる

【Ｓ】
森の入り口 二股の道
狼話す 少女を惑わす
「お花畑が向こうにあるよ」
寄り道しちゃったLittle Red
いけないいけない赤ずきん


【Ａ】
花束持って遠回り
漸く着いた祖母の家
一つの影が扉を開ける
赤い頭巾の女の子

【Ｂ】
大きなお手々に大きなお口
大分変わった祖母がいた
「あらあら一体どうしたの？」
少女の首は傾がれる

【Ｓ】
部屋のベッド 横たわる祖母
狼喋る 少女を騙す
「お前を食べてしまうため」
食べられちゃったLittle Red
ちっちゃなちっちゃな赤ずきん


【Ｃ】
偶然通った若き狩人
老婆に化けた狼見抜き
素早く心臓打ち抜いた
周りは真っ赤な海となる


【Ｓ】
森の海 膨れたお腹
狼死んだ 狩人裂いた
「きっと誰かが食べられた」
中には無残なLittle Red
真っ赤な真っ赤な赤ずきん


【？】
あの時寄り道しなければ……