潮風抜ける 丘の道を
自転車押して 歩いたよね
抜けそうな空 白いブラウス
君の笑顔は 眩しすぎて

赤らむ頬に 焦りながら
何度もぬぐう 汗の滴
これが恋だと 気づいてるのに
口にするのは 照れくさくて

振り向いた 目の先に
照り返す 海と君を
心のファインダーに
閉じ込めてしまいたい

緑揺れる丘の
小さな石のベンチ
並べる肩の その隙間を
セミの声が からかうよ

麦わら帽子が似合う
灼けた 夏の香り
タイヨウが 僕にくれた
この木陰は秘密基地 



海に上がる 花火に似て
切り出す勇気 爆ぜて消える
言葉一つが 伝えられずに
夜に落ちてく 君の涙

うつむいた おくれ毛が
震えてた 浴衣の衿
「秋風 吹く前には
遠い街で暮らすの」

花火照らす丘の
いつもの石のベンチ
並べる肩の 隙間埋めて
求め合った 指先に

君のぬくもりが揺れる
凪いだ 海が見てた
触れ合った 唇を
今もずっと忘れない



二人乗りで坂を下るような
甘口のうしろめたさ
ときめきに溶けた日々



胸の中に今も
ひっそり石のベンチ
座る人さえ もういないね
吹き抜けてく 潮風に

麦わら帽子が揺れる
淡く 君の香り
初恋を 封じ込めた
遠い夏は 秘密基地

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい
  • オリジナルライセンス

あの夏の秘密基地

みるくかふぇさんが秋のM3で頒布開始される新アルバムに収録予定。
実はこの作品のみ、作詞側からの持ち込み企画というか最初に歌詞ありきで作曲をお願いしたものです。
イメージとしては映画の「ジュヴナイル」。「耳をすませば」の杉村くんが雫とつきあっていたらこんな感じかもしれない、というのも頭のどこかにありました。

いつもながら昭和ですねえ、携帯もパソコンも普及してない頃の歌。でも今でもたぶん、底にあるものは変わっていないと思っています。

閲覧数:241

投稿日:2019/08/27 00:38:13

文字数:527文字

カテゴリ:歌詞

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