二つの足跡を残す土
二つの吐息を残す空気
二つの想いを残す巨木
確かな愛を結んで

この世で一番の宝物
一つしかないもの
共に咲かせたあの花畑
今もまだ残ってる

毎日綴っていた日記帳の記録
交換した贈り物交換した手紙

君を亡くしたこの世界
傷のような記憶
数えきれないほど残ってる
僕は君だけ想う

今までに貰った恋の文
数々の恋言葉
行く道は壁のみあるばかり
それでも僕は口を閉じた

忘れられない
遠くなった記憶
それでも新たな糸は
結べなかった

君を亡くしたこの世界
心はまだ痛む
数えきれないほど泣いている
僕は君だけ想う

口を閉じ続けた僕に
とある女性が言った
「女に興味を抱かない男
呪いをくれてやる」

消えていく宝物の記憶
変わる恋の矛先
誰かが僕に笑い掛けたけど
誰なのか思いだせず...

向かうは美しい泉の側
写るは美しい自分
宝物を忘れた男
愛するは自分自身――

泉に一厘の花が咲く
水面を見つめて
何故なのかはよく分からない
淋しさを感じながら