朧月 照らす海のその下で
言い知れぬ 思いを抱く潮騒
忘れられた人魚の声
暗(く)れ惑って 煩うその唇が
歌い紡ぐのは明星の唄
水面(そら)に上る泡沫(うたかた)を追って
掴みかけたのは 微かな淡い光の夢
深い海は寒く狭く暗く 思いの丈を押しつぶしてしまうから
今 見つけた宵月が 滲んでいたのはきっと
無知なる私の所為 故(ゆえ)なのでしょう
散りばめた 星はどれも悲しくて
見つめれば 消えそうなその灯火
海を想う 月の雫
こんなにも恋しい 海に触れることすら
叶うことはなくて ただ見つめてる
もしも月が飛べたら この海と
永遠にずっと 共に居れたのでしょう
遠い空は高く広く青く 手を伸ばすにはとても遠すぎるから
今 泣いてる宵月の 御使いの蝶や鳥は
空と海を渡り飛び行くのでしょう
深い海は寒く狭く暗く 空からの光を求めてしまうから
今 舞い行く胡蝶には 涙の痕がきっと
未だに見ることが出来ないのでしょうか
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