貴方は私の　首に縄をつけた飼い主
私をあなたの膝元に置いてくれますか？

鍵のついた首輪　私につけた名前
貴方が私に刻みつけていくその痕跡

名前の呼び方
その一つだけでも私の心を喜ばせる
幸福なひと時

私の眼を見る
その優しい瞳を　そらさず
私だけを見ていて　ずっと永遠に

私は貴方ひとりの
従順な僕(しもべ)だ
貴方の命令に
縛られていたいよ

この世界で一番尊いのは
あなたの唇からこぼれる言葉

ある日言った言葉
アノヒトガニクインダヨ
それは私の心に深く突き刺さった

私は貴方ひとりの
従順な僕(しもべ)だ
貴方の敵ならば
私の敵だろう

敵ならば全て
排除するべきだ
この爪と牙が
貴方の役にたつのなら
その体を抉(えぐ)って取り出した骨を
貴方の膝の上に置いて復讐を変わりに遂げよう

どうしてそんな顔するの？
これが貴方が望んだ
ことでしょう？私は貴方の変わりに手を汚したんだ。

愛して　縛って
私を　撫でておくれよ
笑って　優しく
私の目を見てくれよ

もいちど

私の眼を見て
私だけの眼を
あなたが見ている
その眼は私じゃない

貴方を惑わす
のは薄汚い
醜い化け猫
その手を汚される

私の　居場所は
貴方の　膝の上でも
その場所を奪う
泥棒は排除しよう

これでもう　貴方の
膝の上に戻れるんだ
どうしてその眼を
そらすの？貴方は私
の従順な僕だったはずなのに僕の眼を
見てくれないどうして悪い子だ
その眼はつぶしてしまおう
どうして足掻く足は私から必至に逃げよう
とするの？分からない子だ
その足は腕ごと引きはがしてしまおう

★ふりがな★
あなたはわたしの　くびになわをつけたかいぬし
わたしをあなた　のひざもとに　おいてくれますか？

かぎのついたくびわ　わたしにつけたなまえ
あなたがわた　しにきざみつ　けていくそのこんせき

なまえのよびかた
そのひとつだけでもわたし　のこころをよ　ろこばせる　こうふくなひととき

わたしのめをみる
そのやさしいめをそらさず　わたしだけ　をみていて　ずっとえいえんに

わたしはあなたひとりの
じゅうじゅんなしもべだ
あなたのめいれいに
しばられていたいよ

このせかいでいち　ばんとうといのは
あなたのくちびる　からこぼれることば

あるひいったことば
あのひとがにくいんだよ
それはわたし　のこころにふ　かくつきささった

わたしはあなたひとりの
じゅうじゅんなしもべだ
あなたのてきならば
わたしのてきだろう

てきならばすべて
はいじょするべきだ
このつめときばが
あなたのやくにたつのな
らそのからだをえぐってと　りだしたほねをあ
なたのひざのうえに　おいてふくしゅうをかわりにとげよう

どうしてそんなかおするの？
こ　れがあな　たがのぞん
だことでしょう？　わたしはあなたのかわりにてをよごしたんだ

あいして　しばって
わたしを　なでておくれよ
わらって　やさしく
わたしの　めをみてくれよ

もいちど

わたしのめをみて
わたしだけのめを
あなたがみている
そのめはわたしじゃない

あなたをまどわす
のはうすぎたない
みにくいばけねこ
そのてをよごされる

わたしの　いばしょは
あなたの　ひざのうえでも
そのばしょ　をうばう
どろぼう　ははいじょしよう

これでもう　あなたの
ひざのう　えにもどれるよ
どうして　そのめを
そらすの？あなたはわたし
のじゅうじゅんなしもべだった　はずなの　にぼくのめ
をみてくれないどうして　わるいこだそのめはつぶしてしまおう
どうしてあがくあしはわたし　からひっし　ににげよう
とするの？　わからないこだそのあしはうでごとひきはがしてしまおう