第二章

 
 フラワーワールドには、いろとりどりの花が咲いていました。
 女王の謁見の間に案内されたミクとルビィを前にして、美しい女王は言いました。
「ミクさん。来てくれて本当にありがとう。
 今、世界に危機がせまっています。
 このフラワーワールドだけでなく、ミクさんのいる世界、リアルワールドにも危機がせまっているのです。」
 ミクは、
「世界の危機とはなんです?
 クイーン・ローズ?」
とたずねます。
 クイーン・ローズは答えます。
「私のドレスを見てください。
私のドレスは、人々の思いをうつして色をかえます。バラに様々な色があるように。
ここ最近、人々の悲しみが大きくなり、ドレスが黒くなり始めています。
このドレスが真っ黒になったら、世界は悲しみでおおわれ、滅びてしまいま す。
私たちは、その原因をつきとめました。ヴォルケーノ火山にある、ダーク・ストーンがその原因です。
ダーク・ストーンが人々に悲しみを広めているのです。」
 女王の説明を聞いて、ミクは言いました。
「ダーク・ストーン、それをどうにかすればいいのね?」
 女王は答えます。
「そうです。
 ミク、あなたには、ダーク・ストーンに歌ってほしいのです。あなたの歌なら、ダーク・ストーンにとりついた悲しみを希望に変えることができるはずです。」
 ミクは不安になって女王にたずねます。
「私にできるかしら?」
 女王は、はげますように笑顔になり答えます。
「大丈夫、あなたの歌ならどんな悲しみも希望に変えることができます。」
 女王はそう言うと、手で合図をしました。そうすると、子供の大きさくらいのブリキの兵隊が一人ミクのもとにやってきました。
「ダーク・ストーンへの道にはその巨大な力に魅せられたモンスターたちがいるという噂です。そこでミク、あなたを、フラワーワールド最強の戦士ブリキンに守ってもらいます。
 大丈夫、ブリキンはこう見えても強いのです。」
 女王がブリキンを紹介すると、ブリキンは、ミクの前にきて言いました。
「よろしく!!僕はブリキン、フラワーワールドで一番の戦士なんだ。
 ミク、君を守るよ!!」
ブリキンは小さい体でピョンピョンはねながら言いました。
 ミクは、
「ブリキン、かわいい、よろしく。」
と言って、ブリキンの頭をなでました。
 そして、ミクは女王に、
「初音ミク、世界を危機から救うためがんばります。」
と決意をこめて言いました。
 女王は
「ありがとう、ミク。」
とお礼をいいます。
 その時、ルビィが女王に言いました。
「女王、私もミクと一緒に行っていいでしょうか?」
 女王はルビィに、
「ルビィ、あなたは行く必要はないですが。」
と言いました。
 ルビィは必死になって言います。
「ミクと私は友達なんです。
 行かせてください。」
 女王は笑顔で言いました。
「ルビィ、ミクを頼みましたよ。」
 ルビィはそれを聞くと、うれしそうに
「ありがとうございます。
 私もミクと同じにがんばります。」
と言いました。
 ミクはルビィと一緒に行けて、うれしくなり歌い始めます。


  君と一緒なら
  どんな道でも花が咲く
  さぁ いこう
  なにがあっても一緒だよ

  Flower road  花のみち
  泣きたくなったら
  いっしょに泣こう
  Flower road  花のみち
  咲きたくなったら
  いっしょに咲こう


 そして、ミクたち三人は旅立ちました。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • オリジナルライセンス

初音ミクとHeaven’s stone 第二章

またの人は閲覧ありがとうございます。
初音ミクとheaven's stone 第二章です。
ミクとルビィはフラワーワールドの女王、クイーン・ローズに会うのですが、
はてさてどうなることでしょう。
それは読んでのお楽しみ。

閲覧数:99

投稿日:2017/03/19 11:16:29

文字数:1,455文字

カテゴリ:小説

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