あれ?こんなに人気のない道中に蹲っている女の子が……
K 「こんな所でどうしたの?」
声をかけるとパッと振り返った女の子。
M 「大丈夫ですか?」
ミクちゃんも心配そうに地面に降り立った。
まだ幼い子だけど……
L 「あの、転んで足を挫いてしまって・・・」
L 「・・・見ていただけます?」
そう言ってちらりとスカートの裾を持ち上げる女の子。
だけど、そもそもどうしてこんなところに?
K 「あぁ、それはいいけど、どうしてこんなところにいるの?」
M「あと、話しずらいのでお名前をお聞きしてもいいですか?私はミクで、こちらはカイトさんです。」
L 「えっと、お使いに行くのに近道しようと思ったら、こんな道に出ちゃって。名前は、レ……リンです。」
不安そうに視線を下げて俯くリンちゃん。
K 「そっか、大丈夫?見たところ腫れてはいないみたいだけど」
L 「でも、とっても痛いんです」
K 「え~と、この辺?」
そういって脛のあたりを指さす。
L 「もっと上です・・・」
M 「もっと?じゃあ、この辺りですか?」
膝のあたりを指さすミクちゃん。
L 「もっと上・・・」
K 「も、もっと?!!それじゃあ・・・」
太もものあたりを指させば、スカートの裾を捲りあげようとするリンちゃん。
L 「もっと・・・」
・・・ゴクリ
R 「おう兄ちゃん、うちの連れに何してるん?」
ふと、少女とも少年ともつかない声が聞こえた。
いや、どちらかといえば少女の声だ。
K 「え?」
L 「キャーーーッ!この人が私に乱暴を!!」
K 「えぇええ?!!」
M 「そ、それは誤解です!」
ミクちゃんも慌ててつけたす。
R 「おうおうおう、嫁入り前の身体にえらいことしてくれるじゃねーか」
K 「ち、違う!誤解だ!!」
M 「リンさんも何を言っているんですか!」
リンちゃんのほうに目を向けると……
あれ? いない
L 「んじゃ、これお触り代ってことで」
K 「は?・・・ああ!オレの財布、いつの間に?!」
R 「まいど~。って、お?おぉ?兄ちゃんが連れてんの、ひょっとしてフェアリー?」
M 「!?」
K 「そ、そうだけど?」
R 「なぁ、そいつ、俺に譲ってくれねぇ?」
K 「そんなのできるわけないだろ?ミクちゃんはミクちゃんなんだから。」
R 「でも、フェアリーって高く売れるんだよなぁ。」
M 「や、やだ、やめて……。私は、騎士様のところに……」
かわいそうに、ミクちゃんはとても震えている。
K 「諦めてくれ。」
R 「ちぇ~、まぁ、兄ちゃんの財布、結構金入ってるし、今日のところは諦めてやるよ。」
そういって財布の中の金を見ている少女(?)。
K 「な?!」
呆気に取られてるうちにリンちゃんの知り合いだと思われる少女も姿を消していた。
K 「そんなバカなーーーーっ!!」
M 「カイトさん、追いかけましょう!今ならまだ間に合います!」
K 「あ、あぁ、そうだね」
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