ある晴れた日のことでした
空は真っ青光ってました
僕の気分お構い無く
今日もまた始まったんです
面白味もなんにもない、退屈な絵画鑑賞会
そこで彼は言うのでした。
「きれいな花が咲くんだ」と
僕の心の中にはね 真っ黒な花が咲いてるの
同じような花じゃないわ そんな扱い心外よ
抜いてしまおうか 綺麗ごと
教えてあげる 現実を
手折ってしまおう 心から
一捻りそれでお仕舞い
木枠の中 笑顔の仮面
ただの作品(つくりもの)じゃないか
寂しがり屋の狂犬は猫被って
皮肉悪態狐たち 虎を借りた
無礼講 嘲笑ってしまおうこんな茶番
朝昼夕幸せの裏返しを
信じるの?嗚呼歩きましょ Night museum
ある雨の日のことでした
傘は忘れてしまいました
僕の心沈んだままで
今日もまたそこへ向かいます
変わってる筈が無いんです、同じように回廊散歩
すると彼は言うのでした
「きれいな花が咲いたね」と
僕の心の中にはね 真っ白な花が咲いてるの
個性なんてものはないわ どうにもだってなれるもの
染めてしまおう 指先まで
教えてあげて 現実を
逃げてしまおう この場所から
北回りの急旋回
烏帽子抱えた猿芝居 尻笑って
牛・馬・牛 取り変えてまた代わった
くだらないこんな茶番 切り捨ててよ
Knight museum 淀む白刃(しらは)なら
曇天の空、眩む行方 キャンバスに落ちた一滴
だんまり決め込んだ閑古鳥 闇に巣食い
捉えた月取り落とし 木から落ちた
伸ばした先、その先に垣間見、見た
遠く深く 初雷の雨霞を
木枠の中 世界の境界線
落ちた雨雫をかき集めて
混沌のキャンバスにばらまいたの
白い白いドアの先 求めた時
虚像、幸せもなにもない その世界へ
臆病な猫が一人きり ドアを開けた
長い長い夏の日のはじまりの日
ある朝の日のことでした
傘を傾けて笑いかけて
彼はきっと言うのでした
「稀麗な花が咲いてる」と
【かなVer.】
あるはれたひのことでした
そとはまっさおひかってました
ぼくのきぶんおかまいなく
きょうもまたはじまったんです
おもしろみもなんにもない、たいくつなかいがかんしょうかい
そこでかれはいうのでした
「きれいなはながさくんだ」と
ぼくのこころのなかにはね
まっくろなはながさいてるの
おなじようなはなじゃないわ そんなあつかいしんがいよ
ぬいてしまおうか きれいごと
おしえてあげる げんじつを
たおってしまおう こころから
ひとひねりそれでおしまい
きわくのなか えがおのかめん
ただのつくりものじゃないか
さびしがりやのきょうけんはねこかぶって
ひにくあくたいきつねたち とらをかりた
ぶれいこう わらってしまおうこんなちゃばん
あさひるゆうしあわせのうらがえしを
しんじるの?あああるきましょ ナイトミュージアム
あるあめのひのことでした
かさはわすれてしまいました
ぼくのこころしずんだままで
きょうもまたそこへむかいます
かわってるはずがないんです、おなじようにかいろうさんぽ
するとかれはいったのでした
「きれいなはながさいたねと」
ぼくのこころのなかにはね まっしろなはながさいてるの
こせいなんてものはないわ どうにもだってなれるもの
そめてしまおう ゆびさきまで
おしえてあげて げんじつを
にげてしまおう このばしょから
きたまわりのきゅうせんかい
えぼしかかえたさるしばい しりわらって
うし・うま・うし とりかえてまたかわった
くだらないこんなちゃばん きりすててよ
ナイトミュージアム よどむしらはなら
どんてんのそら、くらむゆくえ キャンバスにおちたひとしずく
だんまりきめこんだかんこどり やみにすくい
とらえたつきとりおとし きからおちた
のばしたさき、そのさきにかいまみ、みた
とおくふかく はつらいのあまがすみを
きわくのなか せかいのきょうかいせん
おちたあましずくをかきかつめて
こんとんのきゃんばすにばらまいたの
しろいしろいドアのさき もとめたとき
きょぞう、しあわせもなにもないそのせかいへ
おくびょうなねこがひとりきりドアをあけた
ながいながいなつのひのはじまりのひ
あるあさのひのことでした
かさをかたむけてわらいかけて
かれはきっというのでした
「きれいなはながさいてる」と
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