アルキナガラ　オフボーカル

ガラスの橋を叩いて渡る道化 今日も平常運転
みんな見過ごす中でカチカチと叩く姿は滑稽

「オヤ、アナタゴヨウカイ？」耳を逸らし アスファルトを眺めて
するりするりと前に歩く 意思を蹴って澱んだかな

自販機の明かりが目にしみる明るさの中
手探りに探した消火器につまずき転がりふと

焦って滑って転んだとき 止まった空気は凍りついて
うんともすんとも動かないんだ 固まる消火器泡噴く状態

あー気づいた時には遅くて 道化はガラスの橋を割った
粉々に砕ける視界 無数に散らばる目

記憶の固執 見たことある絵のよう とても不思議な空間
もちろん時計の針 刻むことなく止まっている

先人が遺した 記憶を辿って歩いた
まだ止まったままの消火器を端に寄せると蹴った

揺さぶり暴れて噴き出すとき 綺麗に地面を染め上げた
二転三転狂ったお話し 収集つかずにページが進んだ

あー崩れたガラスの橋見た 輝く破片は星となって
一人残った道化は歩きながら笑う

アルキナガラ

ユメノナカデ

ソバニイテヨ

踏んだり蹴ったり足踏み でも体は時間に合わなくって
あの時 眩んだ自販機消えて周りは何にも見えなくなったね

ただ静かに佇む街並み 存在してるか曖昧で
威勢を張った道化は一人で笑う

焦って滑って転んだとき 止まった時間は巻き戻る
二転三転狂ったお話し 収集つかずにページも戻った

あっ崩れる街並み後ろに 私の叫びは届かない
後ろから近寄る道化が「マタオイデ」と笑う