#30
カイトは自分の部屋にミク、レン、リンを呼んだ
ハクとの戦いから得た情報を共有するためだ
カイトはハクがかつての自分たちの師だということを伝える気はなかった
無駄に心配をかけるだけだったから……
「君たちもみたあの人は、おそらく……というより、ほぼ確実にバグの一種だ」
そういいつつも、自分の師をバグと呼ぶのは心苦しかった
「……それって……ネルみたいに……ってこと?」
誰もが遠慮してきかなかったことを、リン本人がたずねた
「うん……その可能性は極めて高い」
「そっか……」
少し元気を取り戻しつつあったリンがまた落ち込む
「そして、ネルさんと今回の人の裏には、誰かがいるようなんだ」
「誰か……って誰だよ?」
レンがはっきりとしないカイトにイラッとした様子
「それはわからないけど……今回の女性は【あの方】ってよんでいた」
「……うーん。さすがにそれだけじゃ、わかりませんね」
ミクもカイトと一緒になって考える
「そして……なによりも気になるのは……【空間にあらわれた黒い塊】だ」
「え!?そ、それって!」
リンがその言葉に反応する
「うん、今回は……その、すぐに消えたけど……前にリンからきいた、ネルさんを飲みこんだっていう……それと同じものだと思う」
カイトは知らなくてもいい事実は隠していた
「……あれはまったく気配を感じなかった。それに感知ももちろん出来なかった」
「……俺はそれを直接みたことはないけど、リンの話だと、生きている感じがしなかったって」
レンがリンの方をちらっとみると、リンはさらに落ち込んでいた
「あ、いや、その!あ!で、でも!それもメイコさんが追い払ったんだろ?さ、さすがだなぁ」
レンが慌ててポジティブな話に切り替えようとする
「……いや。あれは勝手にいなくなったんだ……自分の意志で……」
「え?意志?……その黒いのって、気配もないんじゃ……?」
ミクがカイトの言葉にひっかかりを覚えた
「黒い塊が出現している間、どこからともなく声が聞こえたんだ……おそらく、あの黒い塊がスピーカーか……あるいはそのものが持つ意志だったんじゃないかと思って」
カイトの推測に、現物をみたことのないミクとレンは何も言えなかった
「……で、なんて言ってたの?」
リンが小さな声でカイトにたずねる
「……また、会いましょうって……」
「うぅ……なんか、得体がしれなくて怖いです」
ミクが体を震わせた
「もし、そいつがバグたちの黒幕だっていうなら、今度会った時、そいつを俺が倒してやる!」
レンが意気込む
「レン……無理はしないで……」
その横でレンの袖をひっぱって、小さくつぶやくリンの姿があった
それは……あの黒い塊をみたことのある人だけがわかる恐怖からだった……
コメント2
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ご意見・ご感想
イズミ草
ご意見・ご感想
なんて怖い、バグ……
おお!
新章スタート!!
下によるとレンの見せ場もあるようで!
楽しみにしてますグへへww
2013/05/03 18:53:20
しるる
ぐへへw
たのしみにしててくだせぇw
レン君の見せ場、頑張っていきますよw
レン君は後半が勝負だと思ってますw
2013/05/03 19:42:03
Turndog~ターンドッグ~
ご意見・ご感想
れ……レン……www
い、いやいや、悪くないですよ。レンきゅんは悪くないですよ、全然。
ただ文章柄ミクとリンが少し大人っぽく見えるおかげで厨二臭さが抜けねえ……ww
新章?
『時は流れ……』みたいな?
いや、それだとレンがフツーに大人になって面白くないな……←
2013/04/30 21:30:08
しるる
ええ、レン君は悪くないです、悪いのは私です ええ
ただ、まもなくレンにも見せ場?というか、出番があるので、そこで頑張ってもらいましょうw
あーおしいですw
そこまで何年もすすみませんww
でも、すこしだけ時がすすみますw
2013/04/30 22:23:42