幸せを決めるのは誰でもないわ
貴方と歩むこと決めた私だから

見送るその背はもう帰って来ない
けれど潔(いさぎよ)く果てた貴方誇る

散華(さんげ)の宿命(さだめ)なら
高潔にと
凛(りん)と誇らかに顔を上げましょう


仇(かたき)の迫る最後の砦に今
見下ろす天守で私は女主人

貴方に恥じないように堂々と立ち
人口膾炙(かいしゃ)するほど華々しく

散華の宿命なら
蓮の如く
貴方の葬送を彩りましょう


貴方の志に触れた幸せ
例え時代に費(つい)える刹那であっても

祈るよりも雄弁に思い刻み
焼け落ちる城と共に果てましょう

散華の宿命だから
ただ一つと
決めた幸せ抱いて咲き誇るわ



【平仮名】
しあわせをきめるのは だれでもないわ
あなたと あゆむこときめた わたしだから

みおくるそのせは もうかえってこない
けれど いさぎよくはてた あなたほこる

さんげのさだめなら
こうけつにと
りんとほこらかに かおをあげましょう


かたきのせまる さいごのとりでに いま
みおろすてんしゅで わたしはおんなしゅじん

あなたにはじないように どうどうとたち
じんこうかいしゃするほど はなばなしく

さんげのさだめなら
はすのごとく
あなたのそうそうを いろどりましょう


あなたのこころざしに ふれたしあわせ
たとえ じだいについえる せつなであっても

いのるよりも ゆうべんにおもいきざみ
やけおちる しろとともにはてましょう

さんげのさだめだから
ただひとつと
きめたしあわせだいて さきほこるわ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

『奥蓮華』

煎茶さんの歌詞募集『和風歌劇』http://piapro.jp/content/?id=opjahklckud6vjl2&piapro=00c2a63dcab5a5b37e485fc20a9d70d7&guid=on
に書いた歌詞です。

転調の三部作構成で歌劇、江戸時代前ということでした。

構成としては、戦での夫の訃報から、城での敵襲と落城の時を書きました。
江戸時代前として、徳川政権確立前の戦国時代後期をイメージしています。
歌劇といったら宝塚しか思い浮かばなかったので、歌い手視点で書いてます。

聞きながら文字数数えたら、だいぶずれていたので修正しました。

閲覧数:68

投稿日:2009/10/26 22:42:15

文字数:662文字

カテゴリ:歌詞

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