「        」

私は叫ぶ

はは


楽しいなぁ









それは,君に突き刺さったね
こう,ぐさっと


ははは

倒れてるの?
馬っ鹿みたい

弱いんだねぇ


ふふ






そうだねぇ

君の傷口から漏れ出すその液体
真っ赤でとってもきれいじゃないか

私はこの液,好きだ



そうだな


『愛』

これの名前は愛だ


どうだ?
良い名前だろう?









《痛い》


って,馬っ鹿じゃないの?

私が弱い力で君に言葉をぶつける訳ないじゃないか

ははは



思いやりなんてものはとっくに捨てたよ





君が,そうやって媚売ってくるのも形だけ

知ってるんだよ?
分かってるんだよ?

それを必死に隠そうとしてる君は,何ていうのかなぁ……


本当,面白いよね














キミとアタシは永遠の腐れ縁


離れられない
それは嫌

だけど,離れられない
それは嫌

だけど,離れられない
それは嫌

だけど,離れられない
もう,飽きた

だけど,離れられない
キミとアタシは,ね


















「         」


何かなぁ?
聞こえないんだけど?


「それでも,好き」


はっ
嗤わせるんじゃないよ

最後に,あと少し言葉が必要でしょう?


「ううん
 アタシはね,キミが好き
 それだけ」


馬鹿

馬鹿は死ね












私は君を愛した
何か問題でもある?

縛って,私だけの玩具にした


ただ,それだけのこと

玩具には私以外誰も触れられないの
もし,少しでも触ったりしたら,そいつは死んじゃう





でもね,玩具はいつか飽きちゃうの

そうなった玩具はどうなるか知ってる?


捨てられるんだよ




だから,私もそれをしようとしてるだけ
何かおかしいところでも?








これは,ただの運命


少し巡ってくるのが遅かっただけの運命

だから,何も怖がることはない
躊躇うこともない


さぁ
ゴミはゴミ箱へ




焼却炉へ
私の愛世よ
























あの時,私は
私がまだ私だけだった頃,君を見つけた


くるくると表情の変わる君はとっても面白かった
欲しかった
自分の手の中に収めたかった


自分だけの玩具にしたかった





玩具はとても,楽しいもので私を退屈から救ってくれた

そして,私は玩具から『愛』というものを学んだ
玩具ごときに学ぶのは気が引けたけど,玩具から学んだ


私の周りには,そんな綺麗なものを知っている人は存在しなかったから







玩具は,いつの間にか私になっていた
アタシが呼ぶキミは,玩具なの


だから,大丈夫
玩具は勝手に持ち主の元を離れたりしない



私は,その玩具を愛した
とてもとても面白いものだったから


理由はそれだけ


それ以上もそれ以下もない







玩具は,私の宝物になった
玩具は,私のココロとなった
玩具は,私を癒す,唯一のそこにある存在となった



玩具は,いらなくなった







いらなくなった玩具はゴミ箱へ
きちんと,焼却炉で燃やしてもらう


ばいばい
馬鹿な自惚れ屋さん



















私が玩具に飽きたのは,全てが終わった頃
懐かしい終わりの頃



でも,捨てるのは少し躊躇われた
この感情は,愛なのか欲なのか

そんなこと,私の知ったことじゃない
知る価値も無い



愛は所詮,偽善
欲は結局,自愛


分かっている
頭では



《分かっているのなら,何故その手を離さない?》


馬鹿な質問

君をいたぶるためだよ?
それ以外にある訳ないじゃない?


《キミには,まだ思いやりが残ってるでしょう?》


玩具は黙っとけ


《その,思いやりが今の行動なんじゃないの?》


黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!!


《アタシはそう思うけどなぁ》


気安く,私のことを呼ぶな!!!


《キミと過ごせた時間はとっても楽しかった》


玩具ごときに感情を理解されてたまるか


《形だけだったかもしれない》


あぁ

そうだったな
それが,どうかしたのか!?


《それでも,キミと繋がれていたこと,いや繋がれていること誇りに思う》


『君は』ね
私は全く思わない


《アタシがキミの玩具で本当に良かった》




私はうんざりね


どれだけ願ったって,君とはもう離れられない

それは,とても辛いこと
目の前で毎日,他人の幸福を見ながら過ごす

嗚呼,地獄のような日々
私は,そんなの絶対に嫌


そんなのが赦せるほど,私のココロは広くないの
君が一番分かっていることでしょう?




















「ねぇ,もう何でもいいからさ……」

《?》

「死んでよ」

《……》

「私にアタシを返して!!
 もう,独りは嫌なのよ……」

《ごめんね》

「…………」



《それは,できそうにないや》







死ね





















アレは愛したと云うのでしょうか
ただ,ソレにしがみついて藻掻いていただけではないのでしょうか

己に迫る恐怖から逃げて,でも,それは隠したくて
『愛した』と口だけ言わせておいて,でも,実際は怖くて恐くて


己の愛が壊されることが何より恐怖くて






だから
それなら


殺したってなんの問題もないことでしょう?









キミに嫌われたらアタシはお終いだもん

もう,居なくなっちゃえるもん
もう,ここには居たくないんだもん



ね?

キミが嫌うアタシなんて必要じゃない
いらない


死ねばいい




私はそんなアタシが大っ嫌い














キミと云う名の己にも愛してさえもらえない,そんな存在

いらないでしょ?
消えればいいでしょ?



分かってる
ばいばい
















愛したって構わないでしょう?

そう云ったのはアタシでした



そっか,嬉しいな

笑っていたのはアタシでした






全部全部,最初から最後まで,全てがアタシでした

さっきまでは




さっき,キミが消えた
だからアタシも消えた










あとに残るのは何?

虚しさ?
悲しさ?

ううん
それよりも悲しいもの


それが何かは私には分からない
今はまだ

















それは何なのか
私にはさっぱり分からない

アタシは分かってたのかなぁ









でも,きっとアタシがやってたようにすれば,愛は見つかる


縛って,玩具を作るんだっけ?

それで,その玩具を自分だけのものにする
他のものには決して触れさせない
己の胸が赦すもの意外は










アタシがいたのも
キミがいたのも
キミが消えたのも
アタシが消えたのも

私がここに存在するのも



全てが少し遅れて巡ってきた運命

それは変わらない
変えることは出来ない


でも,少しでもそれに触れることが出来たなら
それがシアワセと云うものなのではないか,と私は思う

















強く強く握り締めた手から何かが零れ落ちる




あぁ
玩具,壊れちゃった




強く強く,握りすぎたのかなぁ?

愛って難しい
大きすぎてもダメみたい



大丈夫
壊れても


これから,たくさん見つけていくから
アタシじゃなくて私が見つけてくれる



その度に握り締めて壊すかもしれない
でも,そうしたらまた別のものを探せばいい



私は壊す度に何を思うのかな






上手く,頬に光の道を作れるかな










「私が愛した全てのものに告げる

















 ばいばい」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

モザイクロール  ……モンブランとの関係は全く無しになってしまった…………

ここまで読んでくださった貴方
ありがとうございます



まずは,素晴らしき原曲様
http://www.nicovideo.jp/watch/sm11398357



今回は,DECO*27さんのモザイクロールで書かせていただきました!

前から,友人に『書いてー』と言われていたもので,更に自分でもこの歌好きなので
また,最後の踏み切りは菜流さんの言葉でw……




今,気付いたのですがコレ,20作目でした!
モザイクロールは記念すべき,ですねww!





この曲のPV好きなんですよ~
JOYで入れると,今はPV出るので,歌うとき,ハイテンションになって歌ってますwwww





それでは,ご意見・感想をいただけると,とてもとても喜びます
よろしくお願い致します

閲覧数:274

投稿日:2011/04/05 14:29:19

文字数:3,293文字

カテゴリ:小説

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