カチッ…カチッ…カチッ

静寂の中、部屋に響き渡る時計の針の音

「…」

特に何をしているわけでもない、ただ布団に潜っているだけ

カチッ…カチッ…

針は規則正しく時をただ刻む








「…全然寝れねぇ…」









鏡音レンは絶賛夜更かし中である

原因はわかってる、夕飯後に飲んだコーヒーのせいだ

あれはリンが悪い

「レン?あんたコーヒー飲める?飲めないと大人になれないんだよ?」

これは飲まなきゃ漢が廃るってもんだ、気付いたら飲めもしないコーヒーを2~3杯、しかもブラックでガブ飲みしていた

言い出したリンはポカンとした顔で俺を見て、偶然居合わせたメイコ姉とルカ姉は後ろを向いて笑いを堪えていた

…笑い事じゃねぇよ…

何でコーヒー飲んだら寝れないって教えてくれないんだよ

「うわ…もう4時なんだ…」

漆黒の空はいつの間にか灰色に変わっていた

布団に入って数時間、体は疲れてるのに頭が冴えきってる

「もういっそのこと寝ない方が良いかもな」

少し体がキツいがこのまま徹夜すれば仕事に遅刻しないだろう

そう思って俺は明日(というか今日か)録音する曲をヘッドホンを通して聴き始めた

今回はピアノをメインにした綺麗なバラード

ここのフレーズ音程取りづらいな…しっかり意識しよう。ここは拍が曖昧にならないように…

注意しなければいけないところを頭の中でピックアップしていく

そうだ、転調前と後…で発声を変…え…な…











「…ン……と、レン!」

…誰だよ、ウルサいな…

やっと寝れたんだから静かにしてくれよ…



?!

寝た?!

「ちょっと!!!!!!!!起きなさい!!!!!!レン!!!!!!!」

目を開けて体を起こすとメイコ姉が鬼の形相で俺を見ていた…フライパンを持って

「今何時だと思ってるの?!完全に遅刻よ!!ち、こ、く!!」

時計に目をやると奴は無情にもスタジオにいなければならない時間を指していた

「何度も呼んだのに一向に起きる気配がないと思ったら…ヘッドホンして寝るんじゃない!!」

曲聴いたまま寝たのか…迂闊だったぜ

「プロデューサーさんには連絡してあるからさっさと行きなさい!!」







その後スタジオにて

寝不足の上にコーヒーに含まれるカフェインのせいで喉はボロボロ、こっぴどく怒られた

もう当分コーヒーはいいよ…

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

can u drink a coffee?

今まさにこういう状況なので一気に書きました! コーヒーの飲み過ぎには注意しましょう♪ …久しぶりの小説がこれかwww

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投稿日:2011/05/09 02:53:30

文字数:1,017文字

カテゴリ:小説

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