※ これは私の勝手な解釈小説です。イメージを壊す危険性がありますので、ご注意下さい。
(開演)
「さぁ、お立会い!」
広場の真ん中で、可愛らしい幼子が無邪気な声を上げて紙切れを撒いている。近くで開かれるサーカスの宣伝のようだ。
楽しげな節を付けた宣伝文句につられて紙切れを受け取る。そこには鮮やかでポップな文体。
「楽しいよ」
思わず紙切れから顔を上げると、可愛らしい少女がにこりと笑っていた。するとそれに倣うように隣にいた少年も口を開いた。
「楽しいよ」
仕事のこと、恋人のこと、そんなことに嫌気が差していた僕は、思わず2人にサーカスの場所を聞いていた。少女と少年は楽しげに笑いながら紙切れにさらさらと地図を描いた。
僕は昔からサーカスが好きだった。見たこともない動物が沢山の芸をする。それ以上楽しい場所は無いとさえ思っていた。
「見たい奴だけ寄っといで」
なにより、その少年と少女の首から下が1つであることに興味があった。
広場の真ん中ではまだあの幼子が楽しげな声を上げている。
「楽しいよ!」
「、楽しいよ!」
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