誰かに出逢う度　浪費する心は
惜別のために　殺がれてるようだ
路地裏の猫たち　かわいらしい模様
なにかが怖くて　泣いているようだ

瑠璃色の指先に挿す
左手薬指にアカイロ
揺らめいて漂う先に
君はゐるのでしょう？妄想中。

お慕いしています。
秘密が移ろう時だから
眠りを妨げた　御熱が未だに燻ってるわ
はつ恋、追ってます。
なんてね　冗談　信じないで
煙に隠された　躰は蕩けて灰に混ざるの


埃に紛れて　吸い込んだ不要を
吐き出した瞬間　失ったようだ
大切だったもの　捨て切れなかったもの
ふわり、と溶けてって　還らないようだ

金色の簪を挿す
右手人差し指にハダイロ
引き寄せて紐を辿れば
君が笑ふのです、反芻中。

日記帳の鍵は
箪笥の二段目、嘘ですが。
告白を掻き消す　御声に全てを奪われそうよ
林檎齧った痕
それすら素敵ね　でも、だけど
待ち侘びているのは　こういうことでは無いようなので


嗚呼、純情中！


お慕いしています。
秘密が移ろうその後も
目覚めはこの場所で　然様ならだなんて云わせないでね
数度目のはつ恋
どれもが君へと向くのです
煙に纏われて　躰が灰へと変わり行く迄！