春が過ぎました
桜霞にまぎれて 紡いだ言ノ葉
夏が過ぎました
祭囃子にはしゃいで 繋いだてのひら
世界中にありふれた風景
悲しくも 寂しくもない
ただ少し 懐かしいだけ
私 随分 様変わりしたでしょう
君と 別れて もう長い事だもの
もしも 「おはよう」 また交わせるのならば
とびきりの笑顔で
秋が過ぎました
紅葉林に埋もれて 見上げる夕闇
冬が過ぎました
雪景色に凍えて 震える両の手
世界中にありふれる風景
切なくも 虚しくもない
ただ少し ただ少しだけ
ねえ 髪が伸びたのよ
君との日々を遠ざける様に
ねえ 髪を染めたのよ
君との日々を閉じ込める為に
ねえ あなた、
私 随分 様変わりしたでしょう
君と 別れて もう長い事だもの
もしも 「おはよう」 また交わせるのならば
とびきりの笑顔で
最早患いもしない日の話。
十数年の患いと、
数十年の日常と、
数年間の患いと、
髪を染めてみたこれから。
A1→B2→S1→A2→B2→C→S2
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