ある日のこと、鏡音リン・レンの二人は、いつも通りに歌っていた。しかし
、今日は、少しレンの様子が変だった。時々レンが、苦しそうにせきをするのだ。
 双子の姉のリンが、心配そうに、
「どうしたのレン、時々せきこんでるけど。」
と言うと、レンは、
「心配しないで・・・た・・・ただの・・・カゼ・・・だか・・・・・・」
   
    ・・・・・・・・・ドサッ。
言い終わらないうちにその場に倒れてしまった。
「レン、レン!!しっかりして!!!」
どんなにレンの体をゆさぶってもレンは、ぐったりして微動だにしない。意識が無かったのだ。
そのままレンは、病院に運ばれ、病状を、診断してもらった。すると、医師がリンに、
「なにか、辛い仕事、あるいは、休みがほとんど無い仕事等をしていませんか。」
と質問した。この時、リンは、
(確かに、毎日、激務が続いていた。)
と思い、とっさに
「はい。確かに休みがほとんどありません。」
と答えた。すると医師は険しい表情で、
「・・・やはりか・・・」
とつぶやいた。そして、
「よく聞いてください。これは、過労と睡眠不足による免疫力の低下が原因の結核です。それも、かなり進行しています。」
と言った。リンの顔が、青ざめた。そして、
「そ・・・それでレンはどうなるんですか?」
と、焦ったようにいった。そして医師は、
「1ヶ月は、安静にしてなければならないでしょう。」
と言った。リンは、がっくりと、肩を落とした。そして、
「そ・・・そんな・・・。」
と、すごく小さな声で言った。
そして、レンは入院した。
 レンが入院して2日目の夕方、レンの重いまぶたが、ゆっくりと開いた。意識が戻ったのだ。お見舞いに来ていたリンがベッドの側で、
「あっ・・・気がついた。良かったー。」
と胸をなでおろしたのもつかの間、突然レンが、
「ゴホッ・・・ゴホッゴホン!」
と、激しいせきをした。そして、
「こ・・・ここはどこ?」
と、リンに質問した。リンは、
「病院よ。おととい、レンが、意識を失ったの。それで、運ばれたのよ。」
レンは、目を丸くした。
 3日目、ボーカロイドであるリンには、仕事があった。しかし、歌の練習も、レンがいないので、楽しくもなく、いつもの歌声が、出せなかった。リンは、
(レンがいないと、さみしいな。またレンと一緒に歌いたいな。)
と思った。
 一方、病院では、レンは、いつも天井を見ながら、
(あ~あ・・・つまんないなぁ~。いつになったら、リン姉ちゃんと歌えるのかなぁ。)
と思っていた。
レンが入院して15日目、リンは、2ヶ月以来のオフの日だったが、昼の3時を回ろうとするのに、外に出ようとしなかった。最近の疲れとレンがいない悲しみで、ぐったりしていたからだ。そして、夕方4時ごろ、突然、
    ピンポーン   ピンポーン   ピンポーン
と、インターホンが鳴った。リンが、
「はーい」
といってドアを開けたその時、リンは、まるで魂が抜けたようになった。目の前にレンが立っていたからだ。レンは、ほほをうすい赤色にそめて
「・・・驚かせちゃってごめん。退院してき・・・」
と言いかけていたが、だまりこんでしまった。リンがいきなり、抱きついてきたからだ。それに、リンは、目にいっぱいの涙をためていた。そしてリンは、
「私たちは、最高のユニットだよね。」
と言った。レンは、最初、だまっていたが、
「うん、そうだよね。姉ちゃん。」
と答えた。
 

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

リンとレン  「二人は最高のユニット」

どうも、スターロッド2世です。この作品は、初投稿なので、正直緊張しています。でも、感想はご自由にどうぞ。
(ベタすぎたら・・・すいません・・・。)

閲覧数:346

投稿日:2008/12/11 22:24:13

文字数:1,441文字

カテゴリ:小説

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