a拝啓
遠くのお天道様
空の青さが夏らしく
輝く季節になりました。
益々の御清祥のことと
お慶び申し上げます。
さて、
この度筆を取りましたのは
心よりのこの感謝の意を
伝えたく思った次第です。
あなたがいるからこの私は
今も呼吸が出来ています。

b独りぼっちの月の海漂う夜は
背中の熱に目を閉じる

sあなたの光が私の
存在証明書なのです。
あなたの光が私の
輪郭を描くから
あなたの光が私の
存在証明書なのです。
あなたの光が私を
照らすから

aさて
感謝に合わせてもう一つ
伝えたい事がございます。
真っ直ぐすぎる日差しは時に
緑を枯らせてしまうのだと。
海を枯らせてしまうのだと。

b2人ぼっちの宇宙の海漂う日々は
まぶたの裏に夢を飼う

sあなたの光が私の
余命宣告書なのです。
あなたの光が私の
瞳を乾かすから
あなたの光が私の
余命宣告書なのです。
あなたの光が私を
貫くから

bいつも通りの朝7時布団を出れば
朝日が私を刺し殺す

暑さ厳しき折、
何卒ご自愛ください。
敬具

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

存在証明書

ロストチャイルドの対

閲覧数:245

投稿日:2020/01/06 01:03:21

文字数:449文字

カテゴリ:その他

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