「レン…分かってくれたのね。

うれしいわ。そうだわ。

その想い人のことはあなたに任せるわ、レン。」


ふふふ…と黒い笑みを見せるリンに僕は恐怖を覚えた。


任せるってことはつまり…


「ねぇ、レンやってくれるでしょう?

わたしたち双子だもの。

わたしが頼れるのは、レンだけなの。

ねぇ……おねがいっ」


リンはさっきの顔と一変、涙を浮かべだした。

「リン様っ…」


「嘘を浮かべた大人達も、愛していたカイト様ももう信じられないわっ!!


レン…レン…………れぇんっっ!!!」


うわぁぁぁんと僕の胸で泣きだすリン。


この姿は14歳の女の子だ。



「っ…分かったよ、リン…………。」


僕はリンを抱きしめた。


君だけが悪なのじゃない。

君が悪だと言うのならば、僕だって悪になってやる。


そうだ。


君が“悪ノ娘”と言うのなら



僕は“悪ノ召使”だ。


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悪ノ想イ[自己解釈 小説] 5

閲覧数:182

投稿日:2012/11/12 18:22:02

文字数:402文字

カテゴリ:小説

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