1
折れた翼に気づかぬふりをして 空を羽ばたく夢を見ていた
天の声が聞こえるものと 雲間の光を仰いでた
「己をもった戦士の末路さ」と風の刃が頬に斬りつける
粗い砂が傷を撫でて 生きる痛みを知らしめる
加護の光をなくした今 儚いものの声が聞こえる
小さな命の奏でる調べが 我が心を震わせる
ならばいこう この堕ちた世界で 命の行く末を導いて
折れた翼は自由の象徴 魂の道標
大地が轟き 冥界が招く
我はいく この無常の世界を
折れた翼は自由の象徴 染まらない誇りのしるし
2
彷徨う魂にそっと問いかける 君は何に捕らわれているのか
柵の鎖は想いの幻 無垢な風に霧と散る
現れ消える泡沫を見つめて 全て無くしたと君は嘆く
悠久の流れに身を任せれば 全ては共にあることに気づくだろう
運命を残すというのなら 戻ればいい 命の岸辺に
我が翼のかけらを君に授けよう 迷いの淵に戻らぬように
我は見る 遥かなる岸辺で 魂の歩みの軌跡を
時が満ちて 君が求むなら 我はまた現れよう
堕ちた天使と人は呼ぶ
我はいく この無常の世界を
折れた翼は自由の象徴 染まらない誇りのしるし
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