朝目を覚ますと君がいないの。
「あれ?どうしたの?」
呼びかけても答えはなくて、
まだ小さい私は何もわからず大人達にたずねる。

「ねぇ、どこに行ったの?なぜいないの?」

大人達からかえってくるのは、同情と悲しみに満ちた視線。
それに耐えられなくなった私は一人君を探しに家を飛び出した。


お腹が空いても、
服が汚れてしまっても、
見つけたいんだ。
だって君は、君は、
私にとって何より大切で大好きなひと、だから。

「くまさん、彼を知らない?」
「知らないよ。」
「りすさん、彼を見なかった?」
「見てないよ。」
探しても探しても見つからない。
私は休むため木陰に座った。


気づいたら夢の中にいたの。
「あれ?君がいる。」
呼びかければ答えてくれる。
まだ幼い私にただ、いいんだよと笑いかけてくれる。

「もう、どこに行ってたの。探したよ。」

ほほえむ君は帰らなくちゃ、と背中を強く押して歩きだした。
それに押されるようにして私は二人君と光に向けて歩いてた。

気付けば木の下。
あぁそうか夢を見てた。

やっと気づいたよ。
何だ君は、君は、
ずっと「ここ」にいたんだね。
私はそっと胸に手をあてた。

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ここ。

大切な人が亡くなりました。

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投稿日:2012/06/28 22:46:02

文字数:511文字

カテゴリ:歌詞

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