可愛気の見えない
少女が一人
阿婆擦れの元で
密かに暮らしていた

一日の大半
少女は一人
生きて行く為に
密かに暮らしていた

その三文字の感情は
刳り貫かれて
ボロボロ と
くたびれた

世界よ 聞いておくれ
何も 責めるなんて違うんだよ
ただ 彼は檻から助けたくて
少女にこれを知ってほしくて
「***って言ってごらん」
そう嘆いた 春


可愛気の見えない
少女は二人
見習いの元で
楽しく暮らしていた

一日の終わり
少女は横で
触れていた彼と
楽しく暮らしていた

その二文字の感情が
芽生え始めて
ドキドキ と
音が鳴る

世界よ 聞いておくれ
何か 起こるなんて言わないで
ただ 彼はそこから助け出した
少女にこれを伝えないまま
「***って言えないや」
そう決めた 冬


眠りから覚めた
それは小春日和な朝だ
「ねぇ、どうして泣いてるの?」


少女よ 聞いておくれ
何も責めるなんて違うんだよ
ただ 彼は別檻に入れたくて
少女はこれを知らなくて
「こわいって言ってごらん
 今なら僕と逃げられる」

少女よ 聞いておくれ
何も 怒れなんて言わないよ
ただ 彼はそこから助け出した
少女はそれだけで良かった
「ごめんって言わないで」
それを遺した 冬


可愛気のある
少女が一人
亡腹の中で
密かに暮らしていた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

附子のある少女の話

「彼は私の『ヒーロー』なの。」




ある少女の話シリーズ第四弾。
感情を失った少女と、ある少女の誕生。


ちなみに、附子は「ブス」と読みます。

閲覧数:229

投稿日:2014/11/16 20:54:58

文字数:566文字

カテゴリ:歌詞

オススメ作品

クリップボードにコピーしました