いらないと決めたその時から
わたしの心は渦巻いて
何処へゆくあてがあるわけでもなく
ただひとりぼっち歩いてる

このまま時が止まればいいのに
すべての記憶が凍りついて
いつか忘れられるのかな
きっと涙も流れない

暗い闇の海深く沈む夢を見た
冷えていく身体震える指先
結んだ赤い糸はほどけて
愛しいあなたの声も届かないんだ…

濡れて戸惑う瞳の奥に
あなたの姿が揺らめいて
優しく微笑む面影だけ
ぎゅっと静かに胸を締め付ける

ずっと上手に笑えなくて
いまも涙が止まらなくて
本当にもう、もういないのに
どんな風に歌えばいいの

何も変わらずにそういられたら良かった
大切なことはいつも言えなくて
でも分かるなら嘘でもいいや
どんな場所へもいますぐ飛んでいくから…

聞いて…いつかこの悪夢は醒める
すべての記憶を飲み込んで
だからただ一度きりでいいの
(だから…)
わたしの名前を呼んで抱き締めて
(もう…あなたはどうか泣かないで)

そこに感じる確かな声は
わたしの記憶と融け合って
最後に残った温もりまで
全部、あなたを全部消していく

(いらないと決めたその時から…)
…これでいいよ、何も見えなくて
(あなたの心は渦巻いて…)
…これでいいよ、何も聞こえない