バナナフィッシュ 幻を見た
あの浜辺の潮の匂いがして
ヘミングウェイの小説
老人と海を読んでいた頃を思い出す

バナナフィッシュ この街は色々あるけど溢れ過ぎて
ヘミングウェイ あるいはブローディガン
もうなんでもいいけど うってつけの今日だ

スニーカーの紐が緩んでいたのに気付かなくて
シューゲイザーなんてもう煩いだけで品が無い
グランジ・ボーイ 耳を塞がないで
今日だって何も変わらないで

何も悩んでないのに朝が来た
そして 悩んで無いのに夜が明けた
モノクロームと喧騒に包まれた
シーモア・グラースと拳銃自殺 ああ
堰き止める渦の中で身を裂いた
死神が囁く静寂に身を包んだ
当たり前に過ぎる日々の中にただ居たんだ
そんな今日も誰かが死ぬんだ

バナナフィッシュ そう言えば
それはサリンジャーの短編集で読んだね
ヘミングウェイはちょっと重たくて
今も読むのを躊躇う

スニーカーの紐を結び直して歩き始めた 僕を
強い風が何度だって押し戻そうとした
カート・コバーンを神格化する人々
27クラブに僕は用が無いのさ

何かに悩んだって明日はやって来た
何もせずとも今日は終わっていくものさ
どうしたって生き存えてしまった 僕ら
シーモア・グラースと拳銃自殺 ああ
咳止めを買って常飲する若者達
死神がせせら笑う それも聞かない振りをしてんだな
時代は繰り返す その意味も分かった
As if we were following Kerouac's On the Road

何も悩んでないのに朝が来た
そして 悩んで無いのに夜が明けた
バナナフィッシュの幻覚と踊った
シーモア・グラースと拳銃自殺 ああ
堰き止める渦を裂いて進んだ
老人と海の あの風景を思い描いた
ただ生きていく事を選んでいるだけだ
喧騒の街で僕ら 喧騒の街で僕らは、シーモア

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東京(路上)

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投稿日:2025/04/04 22:42:19

文字数:775文字

カテゴリ:歌詞

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