「いつか嫌いになれたら、」
そういって幾年がすぎた
未だ眠りの浅い私は、朝の光に震えている
ふしぎな夢をみていた
あの日と同じ、幸せな景色
ふしぎな夢をみていた
縋る私は、愚かで惨めで
二度と触れられないあなたの
体温を思いだし、また空に手を翳す
二度と聞けないあなたの声を思いだし
耳を塞げど、恋しさが募るだけ
「いつか嫌いに慣れたなら、」
青く染まる空はやけに眩しくて
嫌いになれない毎日を優しく照らしている
縛られたような毎日に
嫌気がさしても巡る時
やりきれなさを胸に秘めていた
病室の窓、千切る若葉
目を閉じ、思索の展開をただ待っていた
ふしぎな夢をみていた
眠れない夜を、相も変わらず
捨てられない僕を笑ってくれ
もう、夜は僕を呑みこまない
私の味には飽きたのだろう
ふしぎな夢を振り払って
もっと深い愛を探しにいかないと
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