<スーパーヒーロー大集合! GUMIの大冒険! 第10話 邪悪の集合体>
(前回末文より)
(秘密基地・御前の間・夕方)
御前:やっぱりわかっちゃったのね。
レオン:どういうことだ?、ミリアム!!。
***
ネル:ご、ご、ご、ご、御前様が、が、が、ミ、ミリアムさん????。
ハク:どういうこと?。
テト:(`・ω・´)
ミリアム:あのTVゲーム勝負の時、あんたらのヤジが酷いから、カチンと来て、つい携帯に電話入れちゃったのよね。まぁ老人のキャラが反映されちゃった時点で、ネタバレだった気がするけどね。ネルとハクには不思議程度、テトとレオンには完全にばれちゃったみたいだけどね。
レオン:オマエのプロフィールは“御前様経由で直接ここへ来た”わけで、そこからしておかしいとは思っていたが、仲間内をやたらに疑うわけにもいかず、今の今になってしまった感じはするがな。
海斗:ミリアムさん・・・・あなたが真の“ソフト改竄組織のボス”だったんですか・・・。
ミリアム:・・・私の口から出る言葉を信じてくれる事を前提にして、真相をお話しします。話した上で“逃げるための出任せ”としか理解してもらえない可能性もありますが、とにかく聞いて下さい。それとおそらくネルやレオン達からも途中で補足があると思います。
ルカ:わかりました。ここに来た目的の1つですし、我が社としても聞かないと行けない事項です。お願いします。
ミリアム:結論から言うと、私たち全員、ソフトの改竄は行ってません。“改竄されたソフト”のテストを行っていたのです。
ルカ:!
ミリアム:私、そして御前の言葉として協力してくれた“ここのスタッフ”は、あのソフトの危険性を習熟、理解した上で、試験運用していただけです。
GUMI:“試験運用”で私たちはここに危険な状態で飛ばされたんですか!。そんな無責任な理由、通ると思っているんですか!。
ミリアム:私たちは、あなた達をここに飛ばして殺す目的なんて、最初からありません。むしろ、飛ばされた人を何らかの形でココに連れてきて、リアルワールドに戻す事を行ってました。
GAKU:その“連れてくるだけの係”である、ネルハクテトコンビは最初は、僕たちを襲ってきていたぞ!。それに戦隊だって、本来は敵意があって、僕たちに会いに来たはず!。
ミリアム:ここの世界の事と理由を話して、素直にここに来てくれる人がいるくらいなら、苦労しません。闘技場なりRPG風のイベントに見せかけた襲撃で、負けを認めさせた上で連れてくるしかないでしょう。まぁ雰囲気を盛り上げるために、悪の組織風な展開や、“撃破、抹殺、消す”とかいう言葉を使っていましたが、それは“倒す”程度の意味であり、殺害とは違うんです。むしろそういう意味ではKNC側の方が、あなた達を潰しに来ていたと思いますが?。
海斗:ライフウェアを使ってここに来ている私たちと、連絡が済んである“配布β版ライフウェアユーザー”でここに来ている人物“以外”、つまり何らかの形で配布したライフウェアβ版を誤って使ったために来てしまった“ユーザーと違う人物“がここに入り込んでいれば、不審者として監視するのは当然。以前話した“使い方が下手なユーザーにも困った物だ“とは、そう言う意味だ。そもそもその時点で”スナイパーウェア“という言葉を知らなかったけどね。
LEN:ここは、今の時点では、コレくらい厳しい監視をしていないと危険を伴う世界なんだよ。
海斗:ここではヒーローヒロインに変身できる特性があるから死亡するという事はない。闘技場での戦闘という形で、同じく負けを認めさせて、我が社に来て貰い、事情を聞いた上で現実世界に返していたのだよ。その部分だけは、ここと同じ事をしていた事になるな。もっともGUMIさん達以外の人たちから聞いた事情からは何も原因は分からなかったけどね。
RIN:でも私たちは理由なしでスナイプするなんて危険なことはしてないけどね。
ミリアム:行っていた事実は認めます。でもスナイプする動機は断じてないです。
ルカ:しかし、いくら威厳のある“御前”とかいう老人の説明があったとしても、どうして、こんな危険なソフトのテストを、ミリアム以外の全員が承諾したの?。博士に“造られた“っていうネルハクテトの3人はともかくとして・・・。
海斗:よほど御前は“巧い話“を使ったとしか思えないけど?。
ネル:私たち3人は“その目的”をインプットされて造られたから、理由はもういいよね。
レオン:私たちとプリマ博士が協力していた理由は、御前が語られた理由にあるんです。
海斗:やはり御前の甘言だったか。
アン:違います!。もっと深刻な事だったんでありんす!。
レオン:現実世界の御前様のPCに、こんな匿名メールが入っていたんです。“おまえの娘の精神をキノコネットに飛ばした。返して欲しかったら、添付ファイルを使って、下記の事を実行しろ。尚、警察に知らせたら、連絡を閉ざす”。
ミリアム:御前様、つまり、“私”の娘“ソニカ”の事です。こんなメールはイタズラだと思っていましたが、心配だったのでソニカの部屋に行きました。そうしたら、身体は正常なのに、意識がなかったのです。娘のPCには“キノコネット”と書かれたRPGの様な世界が画面に映ったままでした。
ルカ:・・・・・
ミリアム:私は事の重大さを理解したものの、警察に連絡できない事も考えて、すぐに添付ファイルを使って、キノコネットに入りました。そのファイルには、基地の情報、帰還装置等のいろいろなアイテムも入ってました。書かれていた指示はもうお解りの通り、スナイパーウェアβ版のテスト。そして許可できる協力者情報も書かれていたのです。私は名前を出すことが出来ず、指示通り“御前様”というハンドルですぐに連絡しました。その人達が、プリマであり、戦隊の方たちだったんです。
アル:私たちはすぐに協力する事にしました。指示通り、最初は4人で“戦隊”を組んでいたんだけど、途中からミリアム、つまり御前様自身も入る事になりました。
レオン:勿論、最初から“御前”という匿名人物への協力だったから、“ミリアム”という人物が御前の紹介で入ってきたと言われても、その真実は知りませんでした。
ミリアム:私は御前を装置で操って指令を送っていたとはいえ、あまりに心配だったので、このヒロインの姿を自分で造って、私自身も表に出てキノコネットで活動する事にしたんです。指示の規約では禁止事項ではなかったので。
プリマ博士:私は協力を決意してからすぐにネル達を造りました。その後、戦隊が正式に到着したんです。戦隊が合流に遅れたのは指示通りだったのだそうです。
海斗:わかりました。これはもう刑事事件です。ミリアムさんとソニカさんの安全を考えて、当社から警察には連絡しません。で、今の段階になって、娘さんの状態は?。
ミリアムは首を横に振った。
ミリアム:あなた達がここに来る前に現実世界に戻って確認してきました。まだ意識は戻ってません。メールも特に入ってません。もしかすると、犯人はあなた達が協力者になった事を知って、娘を・・・・。
ミリアムは泣きじゃくっていた。
レオン:ミリアム・・・・
ローラ:はい、これ毛布よ。
アン:落ち着いてね。
アル:大丈夫だ、僕たちもいるから。
ルカ:・・・・・たぶん娘さんの精神は無事だと思います。警察への連絡がない事もすぐに確認しているはずだから、まだ切り札である“人質の精神”を消滅させる事はしてないはず。
海斗:だが、なんらかのアクションをここに送ってくるはずだな。現実世界のメールで連絡すれば、記録がついてしまう。キノコネットの秘密場所なら、問題ないだろう。
RIN:キノコネットに関与しているなら、ここに犯人の精神体が出来るはず。ノコノコ出てくるか解らないけど、もし会えたら、私、炉心融解(メルトダウン)して、キレるかも。
LEN:RIN!!!、それは絶対ダメだ!!!。ソニカさんの安全の事を考えろ!。
ルカ:そうね。私も心では煮えくり返っているんだけど、早まった行動はしないわ。とにかく連絡があったら、冷静に対処します。
海斗:私だって我が社管理のキノコネットでリアル犯罪行為を行っている事実で、怒りに震えているが、我慢しているのだ。
GUMI:世の中にはサイテーの人間って、いるんだね。
GAKU:“人間”って種別に置く必要もないような連中がな。
MEIKO:・・・・シメる!。
JIM:No・・・・・・・
スーパーヒーロー大集合! GUMIの大冒険! 第10話 邪悪の集合体
☆オリジナル作品第6弾である、「スーパーヒーロー大集合! GUMIの大冒険!」の第10話です。
☆真相解明+最終決戦編の前編となります。
☆巡音JIMさんについては、これまでと同じです。
***
☆ルカ亜種の巡音JIMについては、下記参照をお願いします。(巡音JIM、使わせていただきました!。ありがとうございます!)
○検証P様の描かれた作品:http://piapro.jp/content/unjl60mu3xmfq8qc
○nonta様の描かれた作品:http://piapro.jp/content/8355mqi5l98ervo1
******
hata_hata様が、第1作目のきのこ研究所のイメージイラストを描いて下さいました!。まことに有り難う御座います!。
『「却下します!」』:http://piapro.jp/content/oqe6g94mutfez8ct
☆hata_hata様が、第2作目のきのこ商店街のイメージイラストを描いて下さいました!。本当に有り難う御座います!。
『causality』:http://piapro.jp/content/c0ylmw2ir06mbhc5
☆nonta様も、同じく商店街のイメージイラストを描いて下さいました!。本当に有り難う御座います!。
『ようこそ!、きのこ駅前商店街へ!』:http://piapro.jp/content/dmwg3okh7vq1j8i1
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ご意見・ご感想
enarin
ご意見・ご感想
nai☆様、今晩は!
> SONIKAキター!!!
はい。これは時系列的に、勿論ですが、最初から入ってませんでした。別の人物が当てられてました。SONiKAが公開された時点で交代させる形で、SONiKAを初登場させました。なかなか使い所が難しいボカロでした。
> こうも早く出てくるとはw
カラーがGUMIに似ているので、ラスボス=主人公に似ている(特にJOJO3部ではそうでしたね)、って黄金パターンを使いました。だから”メグロイドX”であり”ソニカロイドZ”なんです~。
> まさに現代のネット社会の闇な部分ですね。さすが社会派のenarinさんです!
今回の”ラスボスを作った黒幕であり真犯人”の作りは、ちょっと”メ○テン”並に”ダーク”だったと思います。不快感を覚えてしまう読者もいると思いますが、今回の世界が”精神が反映されたネット世界”である事の、ある意味”まとめ”的な意味合いもあります。単体ではないんです。”複数ユーザーの悪ノリの精神”の集合体なんですね。だからレギオン(やコープス)のような集合体で単体になっている、のが適任だったんです。
> なんとEVIL‐SONIKAが!
レギオンの連中に手を加えられた、言ってみれば”悪魔化したSONiKA”という感じです。その強さは・・・・
> でもって、テト…、あんたまた…ある意味、美味しいとこ取りっ!www
はい。前作に続いて、またやっちゃいました!。このキャラ、前作からあんまり変えてないだけに、あの、その、使いやすくて・・・・
> 戦いの幕が切って落とされるのであった!
はい。これでラストバトルです。あれ?、SONiKAの後にレギオンが・・・。ふふふ、実は・・・
このたびのご閲覧、コメント、ありがとうございます!
2009/08/04 18:11:34
enarin
ご意見・ご感想
nonta様、今晩は!
> おお!なんとそんな事情が
第10話にしてカミングアウトするという、これまでで一番遅い”重要事項公開”でした。まぁ御前の事情であり、秘密組織の中核だったため、ご勘弁下さいませ~。あと”これまでの悪の組織風展開”はミリアムが言っているとおり、レギオンからの連絡に従っていただけです。ふざけたレギオンのノリは、あんな感じだったと言うことです。
> ところで今回のMVPはテトさんで決まりですね
今回も美味しいところを全部持っていってしまいました。ボカロではなく派生キャラでも正確にはないキャラですが、前回から”無口キャラ+絵文字会話キャラ”にしたら、非常にしっくりくる”最後に美味しいところ持っていっちゃうよキャラ”になってしまったので、今回もこうなりました。
> あの登場からは想像つかない活躍ぶりです
確かに今回の喋りだしてからと喋る前では、偉くキャラが違いますね。というか、本人が言っているとおり、今の能力は、人造人間のテトの体を借りている存在のもので、テト本体の素性は、コレまでの無口キャラとなります。そこがポイントです。
> 無口なのでミステリアスなキャラや意外性のある役回りに合っているのでしょうね
これがまた、ストーリーを盛り上げるのに最適なキャラでして・・・・。まぁこれ以降作る場合は、あんまり無口テトに頼らないようにします。今回で2連続使用ですから。
このたびのご閲覧、コメント、ありがとうございます!
2009/08/04 17:58:40
nai☆
ご意見・ご感想
SONIKAキター!!!
トエト出てきた時、タイミング的にもしや? と思ったんですが、コメントして煽るのもナンだし様子見と思ったんですが、こうも早く出てくるとはw なんか「俺、実は予想してました」的な後出しジャンケンっぽいコメントで、カッコ悪ぅ~w 自重しなきゃよかったかなw
しかし、真の敵がそのような者たちだったとは! 不特定多数の悪意の集合体とでもいうのでしょうか…、まさに現代のネット社会の闇な部分ですね。さすが社会派のenarinさんです!
『レギオン』…えっと確か“悪霊”で“DARK‐CHAOS”で、普通に話しかけても仲魔にならず、ムドに強く・ハマに弱い…って、そりゃ別のお話!!!(と、セルフで突っ込んでみるw)
あー、全然関係ないかも知れないけど、なんか久し振りにソウルハッカーズやりたくなってきたなぁw
ふと気づくとお話はトンデモナイ展開に! なんとEVIL‐SONIKAが!
でもって、テト…、あんたまた…ある意味、美味しいとこ取りっ!www
そして全ての決着をつけるべく、戦いの幕が切って落とされるのであった! つづく…
2009/08/01 22:00:05
nonta
ご意見・ご感想
おお!なんとそんな事情が。
ところで今回のMVPはテトさんで決まりですね。
あの登場からは想像つかない活躍ぶりです。
前作も意外なキャラでしたが、無口なのでミステリアスなキャラや意外性のある役回りに合っているのでしょうね。
2009/08/01 21:27:15