ん、あ、私、寝てたんだ・・・・・・・・。ラルを・・・呼ぼう。
「・・・・・・・・!?」
声が・・・・・・出ない・・・・。
そういえば、前にラルが言ってたっけ、私の声帯が壊れかけてるって。
とりあえず、ラルを呼ばないと。
うーん、どうしようか。あ、壁をけって音を出せば、誰でもわかるよね。
sよし、そうとなれば・・・・・・
ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン
「何事!?ララ!」
ラルが飛び込んできた。あれ、私の予想では、ルルが先に来ると思ったけど、まあいいや。
「・・・・・・・(ぱくぱくぱく)」
「本当に、何なの?」
しまったあああああああああああああああ、声でないんじゃん!
うう、どうすれば・・・・・。あ、紙に書けばいいじゃん。
キュポッキュッキュッキュ~~~~~~
【声が出ない】
「あっさり書くわね。で、声が出ないのね」
こくり
「熱はさめたようだけど。で、何で壁が破壊されてるの?」
【さっきけったから】
「は、はあ、じゃあ、後で私のラボに来てね」
こくりと、私が頷いた瞬間。
「ララアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ドガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン
「大丈夫か、怪我無いか!?」
「ルル、ララもだけど、とりあえず、家破壊しないでね」
その時、私の意識は遠のいていった。
ラル
「あ、ララ。ルルのせいで失神しちゃったじゃない」
ララは、白目をむいて泡吹いて失神している。
「うう、ら、ララは、大丈夫なのか?」
こんなに取り乱すルルははじめて見るな~。
「じゃあ、ルル、ララをラボにつれてってくれる?」
「分かった」
ルル
ララをとりあえずラボにつれてった後、何もないと、追い出されてしまった。
「何も無い・・・・・」
僕はそっとため息をついた。
そうだ、ララのために、ご飯を作ろう。
病人には家の料理が良いって、マスターが言ってた。
「ルル、何処行ってるの?」
ちょうど、一休みにラボから出てきたマスターと会った。
「キッチンで、料理を作る」
「そう、分かった」
(ララの弟だし、大丈夫か)
なんて甘い考えをしていたラルは、数十分後に知る。
ルルの壊滅的な料理の下手さを。
「ルル、料理作ってるの?手伝おうか?」
「ううん、いいよ。僕1人で作れるから」
「ふーん、じゃあ、何作ってるのか見せて」
「それはいいよ」
「・・・・・・・ちょっと待って」
「???」
「真っ黒なんだけど。何作った」
そこには、真っ黒な物体がフライパンの中に見えた。
「チャーハン」
(ええええええええええ)
「で、何なの?この惨状」
そう、そこには、真っ黒なものが皿に乗って、テーブルに出ていた。
「なにって、チャーハンをララの作ったレシピどおりに作っただけだよ」
「あんた天才ね」
ラルはルルに聞こえないようにボソッとつぶやいた。
「じゃあ、たーべよー」
「ら、ララ。調整後だからあまり喋っちゃだめって言ったでしょ」
「ふぁい」
ララはまだ寝ぼけている。さっきのことさえも覚えていないらしい。
「じゃあ、ララ、はい」
「いただきまーす」
パクッ
(大丈夫かな・・・・・)
バタン
「ルーーーーールーーーーーーこっち来てくれるーーーーーーー????」
このときのラルの笑みは、悪魔のような笑みだった。
ずりずりずり・・・・・・
「ソレにしテも、早クララサんを、看病しナイト」
結局、大騒ぎになりましたとさ、ちゃんちゃん。
この時、みんなの思考は一つになった。
―ルルに、料理を作らせてはいけない―と
「アれ?何カ変デすね」byネガイ
真音家シリーズ10 切音…後日談
後日談になってねー。
ルルの壊滅的な料理の下手さは、もう、壊滅的なんだ!!
次回は、マリさんの話です。
全1話予定です。
コメント0
関連動画0
ご意見・ご感想