深い夜
闇の重さよ

酒に浮かべた氷をかき回す
ぼんやりと滲んだその薄い色
ぐたりと力の入らない体は
腕の先から伝わる冷たさに
少しだけ神経を張る

白い肌の指先
桃色の爪
唇の先に沿わせて
グロスを移す

口に含むあまりに甘いその酒は
冗談のように明るい色をしている

ライトを与えた水槽に
気持ちが緩み
沈んでは浮かび上がる
熱帯魚はそれをつつき食らう

ぺたりぺたり
暗闇は気持ちの歪(ひずみ)を悟って
身体を這い、辺りを蠢く
顔に腕を押しつけて
眼を逸らす

闇が囲みを狭め
眼をあけてみれば
私と対峙する私を見ていた

熱帯魚が私を誑かす
暗闇が私をけしかける
口に含むあまりに甘いその酒は
冗談のように明るい色をしている

私は酒と氷の解けだした境界で
視界を滲ませ沈んでゆく

後ろから降りてきた腕に手を伸ばして
顔を抱き寄せて温もりを手に入れる

暗闇が一人の私を生ぬるく包んで

接吻した姿は身体を這い
私に重みを伝える

瞬きをすれば一瞬で消えた待ち人

口に含むあまりに苦いその酒は
冗談のように明るい色をしている

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

歪みの声

特になし。中身入れ替えおkです^^

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投稿日:2009/07/18 15:42:31

文字数:473文字

カテゴリ:歌詞

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