「おはよっ!」
「あっ、リンちゃんおはよ~」
「レ…レンおはよ…?」
ぎこちなく挨拶するリンにレンは後悔した。
―告白なんてしなければこんなに気まずくならなかったのに―。
「ん、おはよ。」
「げっ、元気ないよ!?どうした…」
「触るなっ!!」
―あ…。
「い、嫌だったかな!ごめん…」
「いやっ、違くて…」
「リンちゃん~今日何色?」
「え?何だと思う?」
「黒!」
いつもなら殴っているが、今はそれどころじゃなかった。
――何で嫌がったんだろ―。
リンに触れられて嬉しいハズなのに、拒んでしまった。
「違うよ~!」
レンの方をチラッと見る。
でもレンはまだ悩んでいた。
「リンちゃん、見せてくれた方が…」
「ごっ、ごめんカイト君!!」
そう言ってリンはレンに歩み寄った。
「レン…ちょっと聞きたいことがあるんだけど…」
目を丸くした。
リンから、しかもそっぽを向いて話しかけてきた。
「あ…うん、ココじゃダメな話か…?」
「……」
無言でうなずく。
「じゃあ――」
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
「何だよ、聞きたいことって。」
裏庭。そしてこの台詞。
ベタ。ベタだ。文句があるなら作者に言ってくれ。
「レンさ、私のこと、好きって言ったよね?」
「ああ。」
「じゃあ、なんで避けるの?」
「いや、あれは…」
「あれはって何!?ずっと友達(?)で仲良くしたかったのに…!!」
涙目…というか泣いている。
「ご…ごめん…」
「謝れなんて言ってない!!」
「…俺にもわかんねぇよ。」
「―え?」
「俺は…何で拒んだんだよ…!!」
まるで自分に問うように、雫を落とした。
「レン…?」
「…ごめん…。」
「何で謝るの…?」
「………」
「っ…わかんないよ…レン…。何で…何で…?」
「…っ……」
「レンなんか…好きにならなきゃ良かった。」
「え……?」
つまり、好きだということ。
リンは、レンが好きになっていた、ということだ。
「リン…俺もす…」
――す…?好きなのか? リンを拒んだのに?顔も見れないのに?
「………」
「なんで何も言ってくれないの!?…やっぱり、付き合うなんて無理だったんだよ…。」
リンは走って行ってしまった。
「俺はどうしたいんだ…?」
涙を溢した。
大粒の涙だった。
「か…鏡音君…?」
見られた。
「は、初音…何だよ…」
「私だったら…私だったら鏡音君をこんなに悲しませたりしないのに…」
「――え?」
「鏡音君は…気付いてなかったよね…。私、鏡音君が――」
「おい、レン。」
「く…クオ!?」
「なっ、何でもないっ!!じゃあね!!」
「モテる男はツラいな~」
「クオ何してんだよ。」
「盗み聞き?ミクには申し訳ないけどあまりにもリンちゃんが可哀想だったからさ。」
「うるせ。」
「リンちゃんに告白されたのにね?」
「いつから居たんだよ。」
「リンちゃんが泣くとこから。」
「結構前からだな…」
「リンちゃん嫌いになった?」
「なわけ…」
「じゃあ何で返事しなかったんだよ。」
「そっ、それは…」
「ま、考えればいい。悩める少年♪」
「やめろ…。でも…」
でも、その通り。悩んでいる。リンが嫌いかと聞かれれば『嫌いじゃない』。
でも好きかと聞かれたら――?
「わっかんね~」
「じゃ、俺授業に行くわ。レンは?」
「…サボる。」
「あっそ。まぁ頑張れよ。」
そう言ってミクオは去っていった。
―先日まで堂々と好きって言えたのになぁ…
そんな気持ちを胸に、裏庭で寝転がった。
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那薇
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ご意見・ご感想
檸檬飴
ご意見・ご感想
読みましたよ(^^)
なんか初音さん危なくね?ww
リンちゃん、レン君、頑張って!
続き楽しみにしてるよ~(*^^*)
2011/04/16 18:14:30