※注意:グロテスクな表現や、暴力的表現を含みます。(久々に、戦闘シーンです。)
※第一章から読んでいただくことをお勧めします。(下にリンクあり)
※亜種が出てきますが、苦手な人は注意してください。

――――――それから……六ヶ月後―――――

「燐、煉…『分身』に動きはあったか?」
「特にないみたいですよ………。」
「半年間、ずっとこのままだよね………、戦闘練習で。」
「そろそろ…といったところか……………。」

「さてと―――」
「美紅。」
「な……なにかしら?」
「『お手並み拝見』と行ってこい……………。」
「『お手並み拝見』って……まだ殺すなってことなの?」
「殺してきてもいいが…多分、本気を出さないとダメなはずだ。」
「えっ……、じゃあ、本気を出そうかしら………。」

「……………。」
「冗談。こっちがボロ勝ちするのも面白くないし、手加減してこようかしら。」

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「だいぶうまくなったじゃない。やっぱり、戦闘能力は眠ってたのね……。カイトさんは、」
「そ………そうか?」
ネルちゃんに褒められて、油断してるカイトさんに―――、
「チェスト~~~!!!」
「えぇ……ちょ……まっ…………。」
シャキーン
あっさりと、決めたメイコさん………。
「だ……大丈夫……?」
リンちゃんが、あわてて駆けつける……、そして、相手をしていたレンは………。
「……………。ひ…卑怯………。」
そう、愚痴ったのでした………。
リンちゃんが、心配している中、メイコさんと、ネルちゃんは……。
「わたしが褒めたからって……、戦闘中に気を抜いたらやられるの……知ってたのかしら……。」
「こいつは、そういう癖があるからね……。実際はどうか知らないけど、安全と分かってるところでは、よく、気を抜いてるのよ……。」
と、呆れたように言ってました………。油断する方もする方だけど………。

「ミク……、何気に、もう半年になるんだね…………。」
「えっ……?」
振り向くと……レンが、パースエイダーを構えて、立っていた。しかも、ハンマーを引いた状態で……。」
「ちょ……レ……レン!!」
ずどーん



「まったく……、急に撃たれるとは思ってなかった………。」
思いっきり、口を膨らませて、レンに言ってやったけど……。
「でも、ゴム弾じゃなかったら、本当に死んでたんだからね。」
と、笑いをこらえながら、とんでもないことを言い返された……。
「で、でも、普通、急に後ろから撃つ?」
「現実だったら、隙がある時に相手を攻撃するのが普通。」
「うっ………!」
確かにそうだ……現実なら、隙がある方が殺される、これは基本なんだ……。
そして……、二度と、生き返ることはできない。
「レン君の言うとおり。人は簡単に殺すことができるんだから。そして、殺された方は、その瞬間から、すべてを失い消えていく……。」
そういったのは、私が革命を口に出したときから、私たちの訓練を見てくれていたネルちゃんだった。
どんな状態にいたとしても、殺されたら最期………。

「カイトさんの具合はどう?」
「わざと、みねうちで、しかも鎧だったから、大丈夫。」
完全に、平然とメイコさんが答えた。
「そ……そうですよね………。」
たしかにそうだ……鎧で、しかもみねうちだったんだ……。しかも剣は、訓練用の木刀。」
「でも、隙を見せるのは問題ね……。ミクもだけど……。」
「た……確かにそうで――。」
「大変!!」
急に、リンちゃんが焦ったように飛び込んできた。
「ど、どうしたの??」
ネルちゃんが聞くと、とんでもない答えが返ってきた。
「呪界王族軍の美紅が来た!」


急いで外に出てみると………。呪界王族の中で、最も力を持っているとされる美紅が、平然と立っていた。
「な………何をしにきた………。」
カイトさんが、聞いてみた。
「ちょっと、あなたたちのお手並み拝見にね………。」
うっすらと笑いを浮かべながら答える……。
まさに、私の生き写しみたいな姿をしているが……完全に違うところがあった。
完全に殺気を帯び、人を見下し、命を何とも思わないような雰囲気が漂っていた。
「私を殺す気できていいのよ。ごもっとも、今の状態だと、六人全員でかかってきても、私は倒せないはずよ。」
一つ、意外なことに気づいた……美紅は、武器になるものを何一つ持っていない………。
それが、逆に不安に感じる……。
「さぁ、かかってきなさい!!」
まず、カイトさんが、左から斬りにかかった。しかし、美紅はあっさりと右によけ――
リンちゃんが操る剣さえも、よけた。
「な……なんで……。」
「あんたたちの力は、そんなものなのかしら?」
その刹那、メイコさんが振り上げた剣が、美紅を頭から斬りにかかった。
しかし――――
カキーン
「ふぅ……あぶないところだったわーー。」
両腕をクロスさせたところで、剣が止まっていた……。
そして――美紅は両手を振り上げ、剣を弾くと、右足で、腹部を蹴り飛ばした。
その瞬間を見逃さずに、右側から、斬りにかかった。
「くっ!!」
その剣は、美紅の右腕に傷をつけていた………。
「あんたが……私の分身……ミクだね……。」
苦痛を浮かべながら、私に問いかけてきた。
「それが、どうかしたの?」
平然と返すと…再び不気味な微笑みを浮かべながらこう言ってきた。
「やっぱり、私の分身も強いのね……。あんたたちの力を見くびってたかもしれない。もう少し手加減してたら、完全に負けてたわね。」
こっちが言い返す間もなく、急に、後方5メートルくらい飛んでいた。
「もし、あんたたちが本気で私たちを滅ぼしに来るなら、その時は手加減してやらないから………、覚悟してくることね!!!」
そう言い残して、美紅は、呪界王族の城へと戻って行った。

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―――その夜―――
「まさか……、急に来たと思ったら、『お手並み拝見』だなんて………。」
リンちゃんが、『お手並み拝見』にイラついたように、言いだした。
「もっと、武器も、戦闘力も上げなくちゃだめね………。」
それから、ネルちゃんは、どうしたらいいのか、考えているみたいだった。
「そういえば……、レン、何で発砲しなかったの?」
ふと、私が行ったことにみんなが同意した。
「確かに…一発でやれたはずなのに……。」
メイコさんさえも、疑問に思っている。(滅多に、顔に出さないほうだから…こういうことは。)
それに対し、レンは……。
「パースエイダーを、持ってなかった……………。」
「「「「「………………………………………………………………………。えっ?」」」」」
「パースエイダーを、持ってい か なかった。」

「なんで、持っていかなかったの!!!???」
私が、聞いてみると――――、
「パースエイダーは、確かに、頭部に撃ち込めば、一瞬で即死させることができる。けど、そんな武器を、『お手並み拝見』の時に使って、失敗したら意味がないじゃん。」
「そ、そうか~~。」
その説明に、ネルちゃんは、納得した。ネ ル ち ゃ ん は 。
「でも、私を助けてくれたとき、すでに撃ってなかった?」
「あっ………。」
作戦失敗……………………。

「とりあえず、もっと、どうにかしなくちゃいけないってことね………。」
ネルちゃんが、言った直後。
「ここかい?革命をしようとしている人がいるってとこは………。」
扉の方に目をやると……十数人の村人さんが入ってきた。みんな、何かしらと武器を持っているみたいだ。
「ネ…ネロ!!」
急にネルちゃんが言ったので……。
「へ……寝ます………。」
リンちゃんが、あっさりと狸寝入りした。
「ね、姉さん!!」
そこには、ちょうど、レンと同じくらいの、黄色い髪をした、男の子がいた。
「よ、良かった!!」
「べ、別にあんたなんかに会えなくても………。」
とか言いつつ、やっぱりうれし泣きをしているネルちゃん。
そして………、
「わたくし、革命軍副リーダーの、ルカと言います。」
「はじめまして、メイコです。そして、右から―――」
「リンです。」
「レンです。」
「ミクです。」
「カ―――。」
「バカな、カイトです。」
やっぱり、こうなる結末。
「メイコ、そのフルボット的な……。」
「『フルボット』じゃなくて、『フルボッコ』でしょ。」
噛んだところを指摘され、小さくなるカイトさん。
「……はい……、スミマセン。」
どこまで、フルボッコにされるのか………。
「あなたたち………仲がいいのね………。」
ルカさんは、笑いをこらえきれずにいたみたいだった。

………って、『副リーダー』って聞こえたのは、私だけ?
「そういえば、『副リーダー』って、おっしゃいましたけど、『リーダー』の方は………。」
ネルちゃんが、思い出したように聞いてみた。
すると、ルカさんは、深刻な表情を浮かべ………。
「今日は、その件でお邪魔させていただいたのです。」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

【呪界二次創作小説】  Music desired 第七章 美紅、襲来

どうも、シルバーウィークにヒョンなことで、再び投稿を遅らせてしまった霧田です。
なんか、もう、自分でもわけがわからないので、ここら辺で失礼します。(短っ!!)

元になった曲『呪界』 http://piapro.jp/content/vxz8wz3xb6hhlanw

前 第六章「革命の引き金」   http://piapro.jp/content/7s80uokolgghqsa0
次 第八章「革命軍のリーダー」http://piapro.jp/content/4xcse3p167rn84oe(2009/10/25 01:47)
って、読んでる人、いるのか??(急に、不安になってきた………。)

追記 (2009/12/02)
予想以上に長くなりそう&途中で別シリーズ乱入ということで、ブクマにまとめました。
http://piapro.jp/bookmark/?pid=KiritaP&view=text&folder_id=103652
なんとなーく、不安なので(しかも長めの小説は初めて書くので)読んでくださった方は、気軽にコメントしてください。(実は、中学2年なんです。2009年度現在)

閲覧数:319

投稿日:2009/09/26 11:55:21

文字数:3,795文字

カテゴリ:小説

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