「いつも笑っていて」なんて
一度だけ嘘をついた

僕のために君は泣かない
君の心は　溢れ出さない
笑顔だけじゃ足りないこと
きっと　知らなかった

まだ夏を残す　風にふと立ち止まった
振り返る僕を君は少し　見逃してた
混ざってゆく空もいつか深い夜にのまれてく
ざわつく世界に気付かないふりをした

「それじゃまたね」「また明日ね」
思い出の上書きをしよう
ねえどうか　歩き出して
記憶の海の中沈まないで

君の全てが欲しいのに
ひとつが決して　手に入らない
君の笑顔守りたくて
その手　掴んだのに

わかっていたはずさ　君の中の消えない影
それでも二人じゃれあったままずるいキスした

傷つくほど　恋をしたら
心の形も変わるね
締め付ける　痛み強く
わかるよ　今の僕もそうだから

君の涙が落ちるとき
雫に決して　映り込めない
あきれるほどに透明な
君の　その想いに

好きで好きで苦しいから
流す涙を　僕にください
こんなにそばにいるけれど
恋を揺さぶれない

僕のために君は泣かない
それだけ決して　手に入らない
笑顔を越えたその先の
想いに届かない