pseudo-unhappiness


存在した筈の青春は真っ白に
溶けてなくなった、そりゃ贅沢だ

足りない感傷朽ちてく感情
不幸にはなりきれない
甘いな僕は

"連れ出して"
また振り出しに
"思い出して"
本物の夏を偽る

隣で聞こえた笑い声も
溶けてしまいそうな掌も　
虚構じゃなくて思い出だって
どうして納得いかないんだろうね？

妄想上の感傷で
偽りのアンハッピー
傷つかないように閉じ込めた罰
記録上の夏の色
いつまでも鮮やかに
いっそこのくらい真っ白だったら
全部飲み込めるのに


存在しない筈の感傷
作り物じゃない筈のエモ
拗らせ方は本物のヘラ

存在したままの疑惑
少しずつ吸収されてゆく
溶けて分布して息苦しくなったよね？

架空の甘酸っぱさに阻害され効き目は10倍
心地良いね案外
まやかしの夏に憧れていたい
戻りたくはない

想像上の感傷で
偽りのアンハッピー
傷つかないように笑っていた罰
記憶上の夏の色
いつの間にか色褪せていた
いっそこのくらい真っ白にしちゃって
臆病な僕を飲み込んで

"制服の君"は僕
折り曲げたスカートは二度と靡かない
"黒髪の君"は僕
"ノンフィクションの君"は僕
手を振る度に歪んでゆく夏