世界が終わっても良いと思った。
ただ、貴方の傍にいられるなら、それだけで。
それだけで幸せだと思えた。

あなたの温もりの残滓がこうして息づいていて、
それを見るたびにぎゅっと胸が締め付けられる。
この薬指の指輪も、色褪せることはなくて。
こうして独りぼっちで、色鉛筆を手に取る。
あなたとの思い出が、色褪せないようにと。

でもそれもただ、虚しくて悲しくて。
がらんどうの部屋で私は一人、
戻らない想い出を見つめているの。

「追いかけてきちゃ駄目だよ」
「君は少し寄り道をするんだ」
「そうして僕に色んな話をして」
「僕はいつまでも待っているから」

あなたの写真に縋りついて泣いたの。
ただ一つ、願いが叶うのなら。
願いが見せる幻でもなんでもいい、貴方に。
貴方に会いたいの。

そして抱きしめて、ずっと。
私が泣き止むまで、優しく。
長い眠りについて、そっと。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

(non title)

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投稿日:2013/10/04 01:24:32

文字数:384文字

カテゴリ:小説

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