(イントロ)
昔々空を埋め尽くすほど
たくさんのリョコウバトが飛んでいました
(1番)
リョコウバトは群れとなり旅をする
広大な大陸の森から森へと
一斉に飛べば空は暗く変わる
あんなにいたのにもうどこにもいない
大陸にやってきた人たちが
次々と鳥たちを狩って行った
瞬く間に鳩の群れは減って行き
空が暗くなることもなくなっていく
それを気にした人はごくごくわずか
どうせどこかにたくさんいるだろうと
愚かな人たちは知らなかった
一年に一つしか卵を産まないということ
(2番)
ようやく人はおかしいと気づいたよ
けれどももう手の施しようなんてない
空からリョコウバトは姿を消した
籠で生まれた一羽だけを残して
籠のなかあの子は問いかけてた
どうしてわたしは一人きりなのと
最後の一羽はずっと籠のなかで
仲間と飛ぶこと知らずに死にました
もしも鳥にも楽園があるのなら
あの子を他の子たちと飛ばせてあげて
誰にも邪魔されない広い空
全部全部あの子たちだけのものにしてあげて
曲つきました【あの子たちのいない空――リョコウバトへのレクイエム――】
こちらもしろやぎRさんの『難クラシック系』に応募したものです。同じようにボツになったのですが、思い入れのある歌詞なので、こうして掲載します。こちらも作曲者様募集中です。
(コンクリートエンジェルのような、綺麗なピアノの曲がいいなあ……)
この歌詞を、書くきっかけになった本を書いたロバート・シルヴァーバーグ氏に捧げます。
もしこの詞に曲がついたら、その時はアラン・エッカート氏の本を買いたいです。
2014/03/13追記
オカメPことかるび太郎さんが、この詞に曲をつけてくれました。
素敵な作品に仕上がっております。
コメント1
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ご意見・ご感想
苺ころね
ご意見・ご感想
僕は動物がすきなのでリョウコバトのことは知っていました。
動物は人間が影響でどんどん死んでいきますね・・・
また、鳥類では「ドードー」というのがいました。(知ってるかもしれませんが)
彼らはモーリシャス島と言う無人島に住んでいた固有種でした。
やがて大航海時代が始まり、人々は島に上陸し、ドードーを見つけました。
ドードーは足が遅く、また飛ぶこともできませんでした。
また性格も非常に人懐っこかったそうです。
そして肉がおいしいということもあり、次々と捕らえられ、なんと百年足らずで絶滅しました。
・・・なんというか、悲しいですよね・・・
2011/12/23 00:53:04
目白皐月
納豆御飯さん、こんにちは。メッセージありがとうございます。
この百年の間に滅びてしまった種は百に届くそうです。私がこの詞を書くきっかけとなったシルヴァーバーグ氏の言葉を引用させてもらいますと「一つの種が滅びるごとに、我々はそれだけ貧しくなる」のです。
http://www.youtube.com/watch?v=iklTV6Yl1uE
http://www.youtube.com/watch?v=NNmTLLmhxFQ&feature=related
こういう動画を見ると悲しくなります(このうち、幾つかの種は再発見されたようですが(コメントや動画に書き込みがある)、ごく僅かです)
ドードーのことは知ってますよ。シルヴァーバーグ氏の本の表紙もドードーなんです。原題も "The Dodo, The Auk, and the Oryx" ですし。
そしてこのタイトルの2番目に据えられている Auk ことオオウミガラスもドードーと同じように飛べず、足の遅い鳥で、美味しかったために食べつくされてしまいました。
この鳥のことはアラン・エッカートという作家さんが小説にしていますが、シルヴァーバーグ氏の著作でどんな絶滅を迎えたかは知っていたのですが、それでも私は、この本を読んだ時正直吐くかと思いました。それくらい中身がきつかったです。
ドードーもオオウミガラスも、私が生まれるずっと前に滅びてしまいましたが、その種の終焉を思うとやりきれません。
2011/12/24 01:18:23