「あの記憶の栞を取る。」/初音ミク

風化するバス停の端の席に座って、
私は思い返した。
あの春のこと。
名前のないこの感情
いつか捨てられたらいいのに。
なんて、そう思ったんだ。
だから歩いた。

過ぎていく日々は塵のようで、
変わらない景色と夜を明かすだけ。
駅前にあったあの駄菓子屋
いつの間にかなくなってたんだ。
ああそうか、私も大人になったんだな。

忘れたくなかった、
思い出の一ページがあった。
何処かに置いてきた群青は、
私の息を奪う。
高くなった青空、
溢した春の匂い。

また何処かで、
見つけられるかな?

すれ違った過去を
攫った風を追いかけて、
ちょっと遠くへ
旅にでも出ようか。
いつかまた笑えるのなら、
少し、もう少しだけ。
歩いてみようかな。


暮れていった今日は変わらず儚くて、
隠れるように生きた
これまでが踊る。
あの頃遊んだ公園も、
面影なんかなくなってたんだ。
ああそうだ、私は大人になったんだな…

出会って、
そして別れて。
あなたが
残した影はどう映る?
見上げた、
空が茜色に染まるのを
あと何回
見られるかな。

巡り逢った明日に
私だけの色を描こうか。
傾いた影の上をまた、
踏みしめて生きれるように。
これからのことは分からないけど、
いつかまたここで、
会えますように。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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「あの記憶の栞を取る。」歌詞

自作曲
「あの記憶の栞を取る。」の歌詞です。

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投稿日:2024/12/25 00:02:05

文字数:565文字

カテゴリ:歌詞

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