追うローン

終点地へ向かう途中 途中下車をしたアイロニー
窓の外から見える自然 ゆっくりと扉が閉じた
話すことすらままならず 気まずさを押し殺してる
二人きりになった列車が 再び汽笛を鳴らした

合わせた手を離すことなく 俯いて唇を噛む
彼女の淡い想いの種 正すことなく根付かせてる
本当の話をして 傷ついて後悔をして
いつしかわからなくなっていた ここにいる意味さえも

「辿り着いた先で何をする?」 「…まだ決めてないや」

終点地の二つ手前の無人駅に灯りがともる
誰かいないか目を凝らして すぐに諦めて溜息
依然彼女は暗いまま 俯いたまま動かずに
彼に合わせた手の中で 汗が滲んできて溜息

(こんな事なら何も言わずに別れていれば良かったのかもしれない)

そんな日々 片隅の列車と雨模様
二人 闇の中 温もりを交わす
ただこのまま離れたくなかった
淡い淡い夢が終点地へ向かう

夏の匂いと夢の先 逃げる事なくさんざめいている
孤独感だけ乗せてまた 二人きり列車が進んだ
終点地の一つ手前 急に開けた街の駅
「人はこんなに沢山なのに 誰の事もわからないや」

「こんな風に大人になって 一つ一つ忘れて行くのかな」

息も出来ずに終点地へ
二人合わせた手の汗と
暗い二人と夜の自然
話す事なく 離す事なく

速度を上げて終点地へ
二人の目には涙だけ
誰も信じられないまま
それでもお互いを想っている
夢の先まであと少し
夏の匂いが鼻をつく
幸せが擦り切れるまで
ずっと二人でいたいのに

この胸ばかり痛すぎて

終点地 辿り着いた
合わせた手を離す
「それじゃあ、行くからね」

折り返し戻る列車
中には泣く彼女と
手の温もり
「忘れないから」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

追うローン 歌詞

閲覧数:63

投稿日:2019/02/18 23:49:17

文字数:725文字

カテゴリ:歌詞

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