以前メイコが、『挨拶は芸能界の基本!』と言い出したことから、この家ではどれだけ忙しかろうと挨拶を欠かすことはない
もし忘れたことがバレれば後頭部にカップ酒が投げつけられる
本日の仕事は昼からなので、ルカはモーニングティーを楽しもうとリビングに降りてきた
キッチンからはおいしそうな匂いが漂ってきている
今日の朝食はフレンチトーストのようだ
「あ、おはようルカ!」
「おはようございます、レン君」
「紅茶だよね!?アップルティーでいい!!?ついでに朝飯も食べちゃって!」
「わかりました」
家族全員分の朝食を作るレンは忙しそうだ
挨拶しながらも手が止まらない
そのスキルは見習いたいものだ
「うぁ~・・・ルカちゃんおはよー・・・」
「おはようございます、リン姉様!」
テーブルでは既にリンがフレンチトーストを頬張っていた
まだ眠いのか今にもテーブルにダイブしそうだ
「リン姉様はお仕事ですか?」
「うん~、しん、きょくの、レコーディング・・・」
「そうですか、がんばってくださいね!」
「・・・・・うん・・・」
「レン、お弁当できた?」
「テーブルの上ー!!」
うとうとしているリンを見てほっこりしていると、メイコが部屋に入ってきた
「メイコ姉様、おはようございます。お仕事ですか?」
「おはよう、ルカ。そうなのよ~、PVの撮影でね!」
「がんばってください!」
「ありがと!じゃあ、行ってきまーす!!」
弁当を片手に颯爽と出かけていくメイコの背中は、ルカの目にはとても勇ましく映った
「ちちち、ちこく~~~!!」
ズダダダダと階段を駆け下りてくる足音と共に、ミクの叫び声が聞こえ、ルカはドアを見た
勢いよく開いた扉の向こうには、寝癖のついた髪とパジャマのズボンに衣装の上着という中途半端に着替えた状態のミクがいた
「レンくんレンくんレンくん!なんで起こしてくんなかったのぉ!?」
「ん」
「ふぇ?」
ミクはレンに差し出された目覚まし時計を見る
時計の針は7を差している
「・・・あは、あははは」
「おはよう、ミクねぇ」
「お、オハヨウゴザイマス」
そのまま、すごすごと戻ってくるミクにルカは笑いかけた
「おはようございます、ミク姉様」
「おはよう~、ルカちゃん・・・またやっちゃったよ・・・」
「そんな日もありますよ!」
「ううう、ありがとう・・・」
そのまま、もそもそとフレンチトーストを食べ始める
と、リビングのドアが開き、カイトが入ってきた
年長者らしく、きちんと衣装を着こなしている
「あ、ルカおはよー!」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「あ、あれ?」
「・・・・・・・・・オハヨウゴザイマス」
「・・・・・・あれ?」
ルカはカイトにのみ、冷ややかな視線を投げかけて去っていった
ルカは非常に素直な子に育ったようである
コメント1
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シベリア
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はじめまして!!
小説読ませていただきました!面白いですね!
兄さんwwww乙ww
こんな家族羨ましい(・ω・`)
レンがご飯作ってくれるのもいいですね!
次も楽しみにしてます^^
2011/04/26 17:47:38
粉雪ラプソディー
メッセージありがとうございます!面白いって言ってもらえてものすごく舞い上がっております(><)
こんな家族がいたらきっと楽しいですよね!まあ、どこへ行ってもカイト兄さんの扱いだけは変わらないと思いますがww
2011/04/26 22:34:07