一人の男性に偶然であった。
彼は親切で、私のことを理解してくれた。
君に捧げるよ。
街中で奏でてくれたトランペット。
私は、周囲の視線も忘れただ聞き入った。
乾いた寒空に響く音。
私はこの人についていきたいと思った。
小春日和のある日。
妹を連れ、彼が住むマンションに向かった。
妹を紹介したかったから。
突然だったけど、驚かしてあげようと思った。
彼が好きなお酒を持って。
マンションの近くに来たとき、彼がいた。
・・・・子供と奥さんと一緒に。
私は、妹に帰ろうかと静かに言った。
妹の表情は覚えていない。
その夜、私は彼と会った。
私は笑顔で言った。
幸せを壊さないでください。
そして、力いっぱいの平手
・・・これだけ約束して・・・。
最低な初恋だ。
妹が側にいた。
心配で駆けつけたのだ。
帰る途中、妹に言った。
「誰にも言わないでね。」
「泣かないの?」
「何であなたの前で泣くのよ。」
「じゃあ、どこで泣くの?」
二人で泣きながら帰った。


・・・だからあんたは小娘なんだよと言われちゃうのかな・・・。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

あの日奏でたトランペット

壊れた人形、5部構成の第4部の真ん中辺り
試しに掲載。

生々しい部分を短くまとめ掲載してみた。
改めて見ると、ベタな文だなと思ってしまった。
書き直さねばと思う私がいる。

閲覧数:124

投稿日:2008/12/26 22:05:56

文字数:460文字

カテゴリ:小説

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