久しぶりに続きを投稿します^^;
※注意
・カイメイ風味があります。・時代設定が、若干ズボラです。
・あくまで、私の想像です。キャラクターイメージが違う、というところがあるかもしれません。
・KAITO→海斗、MEIKO→芽衣子、となっています。
・名前の捏造っぽいところがあります(がくぽ→樂十とか)
・自己設定の、架空のものが出てきます(例えば、妖怪だとか)。

以上のことが、OK!という方だけお読みください。






早朝、芽衣子は、聞き覚えのある声の、歌う声で目が覚めた。

「~~~♪」

「‥‥‥!海斗‥‥っ!」

間違いなく、あの、海斗の声である。多少、低くはなっているが、優しい声だ。

「‥たぶん‥あっち‥よね‥‥?」

声を頼りに外へ出たあと、きょろきょろすると、神社のご神木に腰掛けて、しっとりと歌っている海斗の姿があった。

「‥この声‥‥」

‥久しぶりに聞いたせいだろうか?芽衣子には、海斗の歌声は、子供のように高い声から、どこか大人びた、しっかりした青年の声に変化しているように思えた。

「‥あ、めーちゃんっ!」

芽衣子に気がついた海斗が、はっと歌うのをやめて、彼女に笑いかける。

「‥あ‥ごめんね‥その‥邪魔しちゃって‥‥」

「‥めーちゃん‥‥?」

どこか挙動不審な芽衣子に、首をかしげて声をかける海斗。

「あ、じゃあねっ!わ、わたしっ!先に部屋に戻って朝食とっとくから──!」

「──めーちゃん‥‥!!」

芽衣子があわてて駆け出そうとしたもんだから、海斗は、とっさに芽衣子の手を握り、彼女を引き止めた。

──‥やっぱり‥めーちゃんは‥‥。

「‥めーちゃん‥落ち着いて‥‥?大丈夫だから‥‥」

そして、ふっと微笑むと、

「──僕は、ここ1日の間、考えたんだけど。やっぱり、どう考えても、一つの答えしか出てこないんだ」

今にも泣きそうな芽衣子。

「この事件、解決しなければ、めーちゃんの不安が消えない気がするんだ」

海斗は、真っ直ぐだが、どこか不思議な光の宿った瞳をしていた。

「‥海斗‥‥?」

「‥ごめん‥昨日、勝手に樂十さんに話を聞いたんだ‥。その‥なんでめーちゃんを連れて行ったのかを‥‥」

ざぁ‥‥っと、木枯らしが芽衣子の髪を揺らす。

「‥え‥‥?」

実は、今の今、芽衣子が起きてくる、数刻ほど前まで、樂十から、詳しい話を聞いていたのだった‥‥。






「──え?なんで芽衣子ちゃんを連れて行ったかって‥‥?」

縁側で夕涼みをしていた樂十の隣に、いたって真面目な表情をした海斗が、すっと座った。

「はい、ただ単にめーちゃんを連れて行ったとは思えないので」

「‥うーん‥やっぱり君は勘が鋭いなぁ‥‥仕方ない。ただし、四の五の言って、変に詮索したりするのだけは、遠慮してくれないかな?」

いつもと同じような表情‥‥。

「分かりました、探り合いは、なしで行きます」

「うん、そうしてくれるとありがたいな。こちらにも、そちらにもその方がいいだろう」

どこか飄々としていて、悠然と構えている樂十。

「──あの子、芽衣子さんは、どこかの神社の娘さんじゃなかったかな?」

「‥‥‥っ!なんでそれを──」

「それは、よく観察すれば分かるよ。普通の町娘が、あんなに礼儀正しく、しゃなりとした、落ち着いた雰囲気を出せるはずがない」

海斗の言葉を制して、樂十が言った。

それを聞いた海斗は、はっとして、まだ何か言いたそうに口をつぐんだ。

──‥いけない‥また噛み付くところだった‥‥。‥何してんだ、僕、気を張りすぎた‥!

そう思って自分の手で、頭を軽く小突いた。

「‥神社の娘は、代々、悪いものを払う巫女としての役目が授けられているとされている。しかも、まだ成人していない、巫女の方が力が強いということも、巫女という職を調べていく中で分かった」

「‥‥それがどうかしたんですか?」

「今回のこと、何か悪い憑き物のせいだと思ってね。その過程で、咲音家、という神社の巫女の力が、知られている中じゃ強い、ということも知った。──ここまで言えば分かるね?」

樂十の瞳が、スッと鋭くなる。海斗はそれを見逃さなかった。

「今回の事件を、悪霊の類だと思い、めーちゃんに、それを払ってもおうと、頼んだから、ですね?」

「──やはり君は、普通の子供以上の能力があるようだ」

その満足気な笑みに、海斗も思わず笑みがこぼれた‥‥。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

番凩・16 act2 理由

まず、お詫びします。遅くなってすいません><;

取りあえずここまではできたので、投稿しておきます。

なんとなく、日に日に海斗が年相応以上に知的になっていく‥‥ような気がしているのは私だけでしょうか^^;最初の頃と随分違うのは自分でも分かります。

芽衣子が圧倒されていることも、うなずけますね^^;

でゎ、次の投稿の構想を考えておきます(>ω<)ノシ

閲覧数:368

投稿日:2010/05/22 18:03:19

文字数:1,861文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

  • 関連動画0

  • enarin

    enarin

    ご意見・ご感想

    今晩は!、続き、拝読させていただきました!。

    なるほど、樂十さんが何故あんな事をやったのかの、”表面上の理由”はわかりました。巫女の霊力で憑き物払い。

    噛みつこうとした海斗ですが、今回は抑えて様子を見ましたね。でもどんどん”覚醒”していきますね!。

    いずれ、樂十vs海斗のガチバトルが待っているのかも!。

    ではでは~♪

    2010/05/22 20:11:24

    • 愛夢☆ソライト

      愛夢☆ソライト

      >enarinさん
      ご拝読ありがとうございます!遅くなってすいません><;

      それにしても、あんな難しい暗号推理を書いているだけあって、毎度ながら鋭いところ突いてきますね^^;?表面上の理由?…あまりはっきりとは言えませんが、まだまだはっきりしていないことが多いです。

      …ガチバトルですか‥う?ん‥入れるタイミングと、面白そうなことが思いついたら書きます^^;

      でゎ、ご拝読ありがとうございました!

      2010/05/23 17:02:32

オススメ作品

クリップボードにコピーしました