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“カラカラ カラカラと
音を立てて消えていく世界で
僕はまだーー”
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泣き疲れた
何もせずに立ってはいられないほど
不安ばかりが張り詰めた空気 吸い過ぎて
ああ、息もできない
誰が残した毒なのか
もう独り善がりなんて言葉もとうに
意味がないから
どうして こんなはずじゃなかったのに
見渡しても誰もいない世界
ただ一人 取り残され生きる僕は
「生きている」と言えるの?
擦り減った感情 溢れ落ちて
満たされなくなった心を知って僕は
凍てつく感情 喜怒哀楽も
使えば消える消耗品のようだ
歪みが生んだ亀裂から漏れ出した嘆きは
遠く遠く響く
誰の心にも響かない僕の生命の叫びは
終わった世界に消える
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《残された手記》
“カラカラ カラカラと
音を立てて消えていく世界で
僕はまだ生きてる 生き続けていく
例えこの世界が消えたとしても
命を紡いで生きる"
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何十年 何百年 幾千年もの
時が流れ 朽ちて行く世界を
僕はただただ見届けよう
それが今の僕に与えられた役目ならば
何度でも繰り返せ
終わりへ導け
擦り減った感情 溢れ落ちて
満たされなくなった心を知って僕は
泥浸しの感傷に当てがった
指先から流れる血を見た
歪みが生んだ亀裂から漏れ出した嘆きを
遠く響かせよう
誰の心にも響かない僕の生命の叫びを
ずっと謳っていたいから
届かないけど
見えもしないけど
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