「懺悔など求めていません。…過ぎてしまった時は戻らないのです」
姫君は涙を流しながら女帝の頬を叩きました。
「何故この国の者達が姉様を失脚させないのか…姉様はわかっていますか?
この国の為にと努める姉様の姿を見ていたから、皆は姉様を慕っているのですよ」
姫君は強い眼差しで女帝を見据えながら話しました。
「姉様は昔から何でも人を頼りにしなかったから…姉様がひとりで何もかも抱えこんでしまったのも理解しています。
それを止められなかった責任は全て私達にあります」
姫君は女帝の手を掴んで優しく語りかけました。
「これからはどうか一人で抱え込まないで下さい。たとえ姉様の力がどんなに大きくても、一人で出来ることには限りがあります。
姉様には私や、この城の者達がついています。
私達にも少しずつでいい…頼って下さい。
そして皆でこの国をより良くしていきましょう」
姫君の言葉に女帝は涙をこぼしました。
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