Es－エス－


「Es」　誰にも届く筈のない
自意識過剰な心を
今でも持て余している
鏡合わせのピエロ


世界は噛み合わずに
誰もが無感動で
空虚な瞳の奥
孤独な夢を見てる

あなたは嬉しそうに
秘密を囁く
呪文めいた言葉が
歪に刻んだ解法（こたえ）は…？

誰にもわかる筈もない
衝動　願い　それは　「Es」
此処から逃げられないなら
扉に鍵を掛けて


虚構に彩られた
世界は今日も廻る
どこかで落としてきた
「自分」が見つからない

仮面の天使達が
奏でる狂詩曲（らぷそでぃ）
最悪の結末が
足音も無く忍び寄る

さよなら　もう戻れないよ
彷徨う鏡の迷宮
バラける心の破片が
誰かを傷付けてく


「Es」　誰にも届く筈のない
自意識過剰な心を
大事に抱え込んでいる
哀れで馬鹿なピエロ

「Eｓ」　言葉じゃとても足りなくて
息苦しいその心を
殺してしまったあなたと
私が空を仰ぐ


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「えす」　だれにもとどくはずのない
じいしきかじょうなこころを
いまでももてあましている
かがみあわせのぴえろ


せかいはかみあわずに
だれもがむかんどうで
くうきょなひとみのおく
こどくなゆめをみてる

あなたはうれしそうに
ひみつをささやく
じゅもんめいたことばが
いびつにきざんだこたえは…？

だれにもわかるはずもない
しょうどう　ねがい　それは　「えす」
ここからにげられないなら
とびらにかぎをかけて


きょこうにいろどられた
せかいはきょうもまわる
どこかでおとしてきた
「じぶん」がみつからない

かめんのてんしたちが
かなでるらぷそでぃ
さいあくのけつまつが
あしおともなくしのびよる

さよなら　もうもどれないよ
さまようかがみのめいきゅう
ばらけるこころのはへんが
だれかをきずつけてく


「えす」　だれにもとどくはずのない
じいしきかじょうなこころを
だいじにかかえこんでいる
あわれでばかなぴえろ

「えす」　ことばじゃとてもたりなくて
いきぐるしいそのこころを
ころしてしまったあなたと
わたしがそらをあおぐ