あなたの微かな残り香に
ぼくの心臓が疼いている
頬をなぞるあなたの指先と
そっと微笑む唇につられた
流れ出した時の香りに
ぼくの心臓はついていけない
受け止めてくれたあなたは
背中を見せて笑っていたんだ
切ない声が掠れて
ぼくの耳に反射する
その声を聞き逃さないように
そっと手を当てた
あなたの残した口紅が
ぼくの心臓を抉っていく
ひたり近づいてくる足音と
真っ白いワンピースにつられた
動き出した時のはやさに
ぼくの心臓はついていけない
受け止めてくれたあなたは
道の向こうで泣いていたんだ
愛おしい声が響いて
ぼくの耳にこだまする
その声を覚えておけるように
そっと耳を塞いだ
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