流れる雲を見てると、昔考えていたことを思い出した。
不思議を不思議と思わなくなっていた。ある日突然に、じゃなくて、曖昧に。
好奇心がなくなって、教えられたことだけを正解と信じ込んだ。
不思議は不思議。だって、不思議だから。
そんなことに違和感を覚えなくなった。
長らく忘れていたこと。思い出したのは、大人と子どもの狭間に立っているからだろうか。
「リン、ミク姉」
背中に焼けたアスファルト。お世辞にも寝やすいとは言えない屋上で、手暗がりを作りながら鏡音 レンは二人を呼んだ。
「風って、どこが始まりだと思う?」
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ご意見・ご感想
日枝学
ご意見・ご感想
おおお良かったです! 短くまとまっていて、なおかつ読み終わった後にすっきりした気持ちになりました。
読むものの憂鬱な気持ちを、どこかに吹き飛ばしてくれる、そういう力のある作品ですね。良かったです。カイトの言葉作品に支えられてより力強く伝わってきます。
良かったです!!
2011/08/10 00:46:34