あれから数ヵ月
この暮らしにも慣れてきた
白い部屋で何も考えずに生き
新しい人物が来るのを待つ
そこでまた誰かと話し
また消していく
いつの日か人物のナンバーは
10にも達していた
変わったことは何もない
ただ、生きて消すだけの日々
なぜ、この場所にいて
この場所で殺しあわねば
ならないのかがわからない
それを忘れるように
ただ一人、一人を確実に
殺めはじめた
そんな時、また現れた
No.11の君
優しい声で僕を励ましてくれた
これから訪れることは
他言したら
イケないような気がして
話すことが出来なかった
ただ、優しい君の声に
僕は涙を流した
それから数日が過ぎ
僕はまた暗き空間に連れられ
君を殺そうと
ナイフを手に取る
そう、いつも通り
殺せばいい…
だけど、涙が止まらない
そんな時、君の声が聞こえた
「誰かいるの…?」
その優しい声に
声をあげて泣いた
そこに前に来る君が
僕を抱き締めていく
「大丈夫…大丈夫…」
久しぶりの温もりが
とても暖かかった
(ザシュッ!)
(実験終了、生き残ったのはNo.11、勝因は頸動脈の切断)
薄れていく意識の中で
君の優しい笑顔がみえ…た…?
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