忘れられた花があった
暗い部屋でただ一輪
とうの昔に枯れており
静かにそのときを待っていた
突然誰かやって来た
男の人が引っ越してきた
枯れた花に水をやり
光を与え風を与えた
ところが水も光も風も
初めて会ったただ一回
だけど花は恋をした
男の人に一目惚れ
濁った水で花は咲いた
綺麗な桃色恋の花
あの人に見られていたくて
冬でも咲いてる恋の花
君を称(たた)える幾万本の小夜曲(さよきょく)を手向(たむ)けよう
君を湛(たた)える億万本の小夜曲を手向けよう
ところが水も光も風も
初めて会ったただ一回
それでも花は恋をした
男の人に恋をした
腐った水で花は咲いた
美し紅色(べにいろ)恋の花
あの人を見続けていたくて
永遠(とわ)に咲いてる恋の花
君を称える幾万本の小夜曲を手向けよう
君を湛える億万本の小夜曲を手向けよう
君を称える幾万本の小夜曲を手向けよう
君を湛える億万本の小夜曲を手向けよう
男の人が出て行った
暗い部屋でまた一輪
すぐに花は枯れはじめ
あっという間に死んでしまった
忘れられた花があった
暗い部屋でただ一輪
死んでしまった花の欠片(かけら)
誰も知らない恋をした花
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